2019年8月1日号 Last updated on July 15, 2019
特報
 旧AAEのIEAが中国・上海で盛大に開かれた。

 イオンファンタジーの3-5月期は増収だが、赤字に転落した。

海外
 レゴグループはマーリン社を買い取ると発表した。

 ラウンドワンは米国でキッズプレイゾーンを計画している。

国内
 任天堂は「スイッチライト」の9月発売を発表。

 姫路のコバックが自己破産を申請。負債約3億円。

 

2019年8月1日号のニュースダイジェスト
 写真は「IAAPAエキスポエイジャ(IEA)2019」(上海)で、上は展示会場入口付近、下はトルコのDOFロボティックス社の、一連のVRライドのようす(写真=岡本製作所提供)。

 1974年の創刊号から80年までの新聞「ゲームマシン」がPDFファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 AOU近畿4協会主催のAMショーがインテックス大阪で開かれ、二日間で約8,200人が入場、うち一般入場は2,400人だった。韓国・ソウルの「ロッテワールド」がオープンした。関西娯楽は社名を「タップス」に変更、経営陣を紹介した。(1989年8月1日号)

40年前の主なニュース

 インベーダーゲームブームに伴い、得点によって景品を提供するという違法事例が各地で出てきた。NHKの番組「インベーダー作戦」が放映された。関西で初のアミューズメントソフトボール大会を開催。アイ・ピー・エムは「アイレム」へ社名変更した。(1979年8月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .昨年まで「エイジャンアトラクションエキスポ」(AAE)と呼ばれてきた「IAAPAエキスポエイジャ(IEA)2019」が6月12-14日、中国・上海で開催され、日本関係では、三精テクノロジーズの子会社である米国S&Sワールドワイド社、オランダのベコマライド社が出展し、遊園施設の新作を紹介したほか、英国セガアミューズメントインターナショナル社が小間を設けた。出展社は429社で、世界的な遊園施設メーカーはたいてい参加しており、ゲーム機メーカーも北米や豪州、中国から多数参加した。約80ヵ国から11,400人以上が登録入場し、うちバイヤーは約8,500人で2度目(前回16年)の開催地、上海を楽しんだ。

 .【IAAPAエキスポエイジャ2019の続き】現地からの情報によると、トルコのDOFロボティックス社は一連のVRライドで人気を集めた。イタリアのザンペルラ社は軌道を変えることにより方向転換する、「ファクトリーコースター」を含む斬新なコンセプトで注目された。カナダのトリオテック社は「XDダークライド」とともに映像ソフト「カーニバル」を紹介した。イタリアのレッドレーオン社も映像シミュレーター用の映画「アラジン」を紹介した。なお、欧州市場向けIAAPAエキスポヨーロッパ(旧EAS)2019は9月にパリで、また世界的なIAAPAエキスポは11月に米国オーランドで開催される。

 .玩具大手のレゴグループ(本部デンマーク)の創業家の投資ファンドは6月28日、世界的な遊園施設オペレーターである英国マーリン・エンターテイメンツ社を、47億7千万ポンド(6500億円)で買収すると発表した。年末までに手続きを終え、マーリン社の株式は上場廃止になる見込み。マーリン社はろう人形館「マダムタッソー」や観覧車「ロンドンアイ」、テーマパーク「レゴランド」などを世界中に展開している。レゴランドの権利は05年にレゴグループから離れたが、再び創業家の手に戻ることになる。

 .イオンファンタジーは7月5日、第1・四半期(3-5月)決算を発表、売上高は2%増の179億7千9百万円と伸ばしたが、経常利益は81%減の9千百万円と大きく後退、純損失は3億千4百万円(前年同期は1億8百万円の利益)となった。店舗数は国内が1増8減の441店、中国が3増3減の217店、アセアンが6増2減の212店で、計870店で、活性化も行なった。国内は戦略的にメダルゲームに重点投資、売上高は4%増の150億円、利益が39%増の10億円と伸ばしたが、中国は売上高が22%減の15億円、損失が7億円と後退、アセアンは売上高が16%増の15億円、利益が5千万円だった。

 .エスケイジャパンは7月12日、第1・四半期(3-5月)決算を発表、売上高は1%減の14億9千4百万円、経常利益は56%減の7千9百万円、純利益は57%減の6千7百万円と大幅に利益を減らした。分野別ではキャラクターエンタテインメント(ゲーム場向け景品)の売上高が2%減の10億円、営業利益が38%減の9千万円、キャラクター・ファンシー(雑貨・量販店向け)の売上高が1%増の4億円、営業損失が千万円(前年同期は2千万円の黒字)だった。

 .任天堂は「スイッチ」の携帯モードに特化した新型「スイッチライト」(税別約2万円)を9月20日に発売する、と7月10日発表した。17年3月発売の家庭用コンソール「スイッチ」はテレビに出力して楽しむ「TVモード」だけでなく、二人で楽しめる「テーブルモード」、ジョイコンを接続して遊ぶ「携帯モード」を選べる点が評価され、今年3月までに3400万台以上出荷した。コントローラーと本体を一体化させた「スイッチライト」は小さく、軽く、持ち運びやすくした。スイッチのゲームソフトが使用できるが、振動機能などは制限がある。

 .ラウンドワンは6月27日、米国で小規模キッズプレイゾーンを展開するための合弁会社を9月にも設立すると発表した。米国では複合ゲーム場を32店展開しているが、それらは主に30歳以下の若者層とファミリー層を対象とするもの。このほど10歳以下を対象とするキッズプレイゾーンを展開していくため、ゲーム機器レンタル業などの「ミダスエンターテイメント」(本社東京、申真衣社長)と合弁会社を設立することにした。合弁会社(名称未定)の社長にはミダスから伊与田篤氏が出向、就任する予定。

.大阪府警察本部が7月2日から実施中のサイバー犯罪捜査官募集広告に、カプコンの「ストリートファイター」シリーズのキャラクターが初めて採用された。同ゲームは業務用が87年に出荷され、91年の「ストリートファイターⅡ」で対戦システムによりヒット、家庭用でも世界的な成功を収め、PC版を含め今日さまざまなバリエーションで展開されている。千枚配布されたサイバー犯罪捜査官募集ポスターで、主なキャラクターが採用されているおり、カプコンでは地域の活性化や治安向上に貢献できる、としている。

 .㈱コバック(兵庫県姫路市車崎、小林俊一社長)が5月24日、事業を停止して事後処理を弁護士に一任、6月17日に神戸地裁姫路支部に自己破産を申請した。地裁姫路支部は7月4日、破産手続き開始を決定した。負債総額は約3億円。1969年創業のゲーム場経営会社で、「プラットランド」野洲店などを運営していた。小林代表は、AOUの正会員だった兵庫県アミューズメント施設営業者協会の解散時の協会長から、AOU兵庫県本部長になっていたもよう。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2019