2019年3月1日号 Last updated on February 15, 2019
特報
 JAEPO19で、基板タイプのゲームが健闘。

 バンナムグルーフ第3・四半期決算、好調に伸ばす。

海外
 米国ディズニー社の第1・四半期、テーマパークは堅調。

 上海ディズニーに映画「ズートピア」のテーマエリアを建設。

国内
 カプコンとユニバーサルE、遊技機開発・販売で提携。

 「レゴランド」の「ニンジャゴー・ワールド」7月オープン。


2019年3月1日号のニュースダイジェスト
  写真はJAEPO2019で、上はタイトーの小間でカプコン「ストリートファイターVタイプアーケード」、下はサファリゲームスの小間で業務用汎用基板「エクサ・アルカディア」に基づくゲームソフトを、試しているようす。

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30年前の主なニュース

 NESソフト訴訟で任天堂は、訴えに特許侵害を追加。アタリコープも市場独占と提訴。大阪AMショーの7月開催を大阪OP協が決める。バンダイがコアランドを取得、バンプレストを発足させた。アイレム、アイレム販売と統合。テクモ新作展で「忍者龍剣伝」を披露。(1989年3月1日号)

40年前の主なニュース

 JOUはタイトーなど優良メーカー6社を表彰した。ピンボールの父、ハリー・ウィリアムズ氏が再びスターン社の開発を手伝うことに。アタリ社のブッシュネル元会長は、娯楽を含む外食産業のピザ・タイム・シアターに専念。フジ・エンタープライズが倒産した。(1979年3月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .任天堂は1月31日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は16%増の9,972億9千5百万円、経常利益は23%増の2,402億6千8百万円、純利益は25%増の1,987億8千5百万円と盛り返した。「スイッチ」用「ポケットモンスター・レッツゴー!・ピカチュウ/イーブイ」などが千万本を超える勢いになり、「スイッチ」本体の活性化に貢献した。海外売上高は7,749億円、海外売上比率は78%。ダウンロードソフトなどデジタル売上高は450億円(前年同期203億円)と伸ばしたが、ソフト売上高全体の20%(13%)にとどまった。

 .バンダイナムコHDは2月6日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は9%増の5,287億6千3百万円、経常利益は31%増の714億5千5百万円、純利益は31%増の535億百万円と好調だった。部門別でトイホビーの売上高は12%増の1,839億円、利益は66%増の1,220億円、ネットワークエンターテインメントの売上高は5%増の2,385億円、利益は8%増の353億円、リアルエンターテインメント(業務用とゲーム場)の売上高は14%増の751億円、利益は147%増の41億円などとなった。これに伴い、18年5月の通期業績予想を大幅に上方修正、売上高7,100億円(前回予想6,500億円)、経常利益760億円(610億円)、最終利益540億円(430億円)を見込む。

 .セガサミーHDは2月5日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は4%減の2,503億2千百万円、経常利益は63%減の90億2千百万円、純利益は95%減の6億8千百万円と減収で大幅減益になった。部門別でパチスロなど遊技機の売上高は20%減の761億円、利益は37%減の96億円、エンタテインメントコンテンツ(家庭用、業務用、玩具)の売上高は5%増の1,662億円、利益は39%減の106億円、リゾートの売上高は8%増の79億円、損失は19億円(前年同期18億円)だった。〔下に続く〕

 .〔セガサミーHD第3・四半期累計決算の続き〕エンタテインメントコンテンツのうちAM機器の売上高は409億円(339億円)、利益は30億円(36億円)、ゲーム場の売上高は307億円(292億円)、利益は22億円(22億円)。子会社のセガゲームスとその子会社が保有するデジタルゲーム資産など、減損損失61億8千万円を特別損失に計上した。これに伴い通期業績予想について18年5月にした前回予想を大幅下方修正。売上高は3,370億円(前回予想3,900億円)、経常利益75億円(160億円)、最終損失15億円(120億円の利益)と5年ぶりの赤字に転落する見込みになった。

 .コナミHDは1月31日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)〔IFRS〕決算を発表、売上高は8%増の1,926億3千百万円、営業利益は2%増の394億4千万円、純利益は5%増の272億千5百万円と好調だった。部門別ではデジタルエンタテインメント(家庭用など)の売上高が18%増の1,058億円、利益が9%増の322億円、アミューズメント(業務用)の売上高が8%減の181億円、利益が20%減の51億円、ゲーミングシステム(カジノ用)の売上高が6%増の219億円、利益が15%増の30億円、スポーツの売上高が4%減の479億円、利益が16%減の25億円だった。

 .スクウェア・エニックスHDは2月5日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は5%減の1,790億7千万円、経常利益は54%減の159億7千万円、純利益は60%減の89億千6百万円と大幅減益だった。部門別でデジタルエンタテインメント(家庭用など)の売上高は9%減の1,304億円、利益は59%減の148億円、アミューズメント(ゲーム場と業務用)の売上高は9%増の342億円、利益は43%減の14億円、出版の売上高は20%増の99億円、利益は53%増の28億円、その他プロパティの売上高は12%減の51億円、利益は65%減の5億円だった。

 .カプコンは2月4日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は28%増の612億7千万円、経常利益は91%増の135億3千9百万円、純利益は107%増の91億8千万円と好調だった。部門別で、デジタルコンテンツ(家庭用、PC用など)の売上高は55%増の478億円、利益は144%増の152億円、ゲーム場は2増1減の37店で、売上高が6%増の80億円、利益は7%増の8億円、パチスロ遊技機コンポーネントの売上高は58%減の32億円、損失は6億円(前年同期は21億円の利益)、その他の売上高は35%増の21億円、利益は29%増の9億円だった。

 .カプコンとユニバーサルエンターテインメントは1月31日、パチスロ遊技機の開発と技術開発・販売面に関して協力関係を結ぶ業務提携をしたと発表した。カプコンは「バイオハザード」、「ストリートファイター」、「モンスターハンター」などのコンテンツを遊技機においても活用するコンテンツホルダーであり、ユニバーサルEは遊技機開発を事業の基本的な柱としており、ユニバーサルEがカプコンに、コンテンツの使用許諾などを含めた開発を委託、ユニバーサルEはその開発支援を行うというもの。カプコンはコンテンツ開発だけでなく、キャビネットの開発と製造にも関与するとしている。

 .米国ウォルトディズニー社は2月5日、第1・四半期(10-12月)決算を発表、売上高は横ばいの153億3百万ドル、純利益は37%減の27億8千8百万ドルと前年同期比減益だった。部門別でメディアネットワーク(ケーブルTV)の売上高は7%増の59億ドル、利益は7%増の13億ドル、テーマパークの売上高は5%増の68億ドル、利益は10%増の21億ドル、スタジオエンタテインメント(映画製作)の売上高が27%減の18億ドル、利益が63%減の3億ドルなど。テーマパークは好調だが、動画配信事業が赤字で収益を下押しした。

 10.上海ディズニーリゾートは1月23日、アニメ映画「ズートピア」(2016)に基づきキャラクターや物語をモチーフにした、まったく新しいテーマエリアを建設すると発表した。これは16年6月に開園した上海ディズニーリゾートにとって最初の拡張エリアである、「トイストーリーランド」に続く拡張計画であり、「ズートピア」については最初のテーマエリアとなる。この急速な拡張ぶりは、中国市場が今後も発展すると米中の共同企業体が、見ているためとのこと。「ズートピア」エリアの建設は今年末にも着工の見込みという。

 11.米国ラスベガスのストラトスフィアタワー(高さ約350m)はホテル、カジノの名前が「ストラット」に変わることになった。正式な変更時期は不明だが、「ビッグショット」など4種の絶叫ライドとレストランのある頂上階(3フロア)は、「スカイポッド」と呼ばれることになる。1995年にオープン後、次々と絶叫マシンを追加して話題となる間に、オーナーはめまぐるしく変わり、現在の持ち主であるゴールデンエンタテインメント社はついに、もはや時代遅れの感があるイメージを変えることにしたもの。

 12.レゴのテーマパーク「レゴランド・ジャパン」(名古屋市港区、運営会社名も同じ)は、17年4月の開業後初の拡張となる、「レゴニンジャゴー・ワールド」の建設に1月15日着工、7月にオープンすると発表した。「レゴニンジャゴー・ワールド」は、子どもたちがエリアに入った瞬間からニンジャゴーの世界に入り込み、忍者のスキルを身に着けるというエリアで、海外でも人気エリアのひとつ(レゴランド・ドバイを除く)。遊園施設「フライング・ニンジャゴー」は大人も楽しめるアトラクションで、ほかに日本で初めてのアトラクションが2つ導入される。投資額などは明らかではない。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2019