2011年1月1日号Last updated on December 15, 2010
特報
 バンダイナムコゲームスはネットワーク格闘ゲーム開発を披露した。

 東京工芸大の岩谷教授がフィットネスマシンを開発した。

海外
 IAAPAの暫定COOにモゼデールEVPが就いた。

 米国IGT社に対するバリー社の訴訟は却下された。

国内

 オリエンタルランドは4月から値上げを実施する。

 USJは「ランド・オブ・オズ」を閉鎖、新テーマエリアを建設する。


2011年1月1日号のニュースダイジェスト
写真はバンダイナムコゲームス新作展(大阪)にて、上はネットワーク格闘対戦ゲーム「ドラゴンボールZENKAIバトルロイヤル」、下は3Dレーシングゲーム「マキシマムヒート」をそれぞれ試しているようす。


20年前の主なニュース

 ワシントンDCで開かれたIAAPAショー90にトーゴ、明昌特殊産業、そしてセガ社とカプコンの米国子会社が出展した。米国業界紙「リプレイ」は中村雅哉ナムコ会長のインタビュー記事を載せた。本紙年間ベストヒットゲームス90で、セガ社「テトリス」が2年連続トップになった。(1991年1月1−15日号)

30年前の主なニュース

 オリエンタルランドは東京ディズニーランド建設を開始した。ニューオーリンズで開かれたIAAPAショー80に明昌特殊産業が出展、日本娯楽機は米国アミューズ・ア・ライド社の小間に乗物機を出品した。オルカなど3社はナムコ「パックマン」の無断コピー品製造販売を謝罪した。(1981年1月1−15日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.バンダイナムコゲームスは11月25日東京で(29日福岡、12月6日大阪で)新作展を開催、ネットワーク格闘ゲーム「ドラゴンボールZENKAIバトルロイヤル」(4月出荷予定)、3Dレーシングゲーム「マキシマムヒート」(3月)、省電力クレーンゲーム「クレナ2」を披露した。ネットワーク「ドラゴンボール」はレバーと5つのボタンを操作して必殺技を繰り出しながら、自分以外の3人と闘い、生き残りを図るゲーム。4台セットで店内から全国対戦へと勝ち進むのが特徴。「マキシマムヒート」は4つの世界主要都市を高速で駆け巡るレーシングゲームで、3D画像を偏向グラスで楽しめ、簡単に2Dに切り替えられる。海外向け「デッドヒート」はこの2Dバージョン。

 2
.東京工芸大学と日立製作所は、利用者が座ったまま腕と脚を使って川下りゲームをすることで、楽しく安全に筋肉トレーニングできるフィットネスマシンを、約1年かけて共同開発した、と発表した。ナムコ「パックマン」などの開発で知られる、東京工芸大学芸術学部ゲーム学科の岩谷徹教授が、運動する意欲を高めるという観点からこのゲーム機の企画制作を担当した。利用者は画面を見ながらオールを漕ぎボートを進め、コース途上で射的をしたりする。その際に腕や脚の筋肉を使い、健康に役立てる。竹井機器工業から来春発売される予定で、「スポーツサイエンス・テクノロジー2010」(12月17−19日、東京ビッグサイト)に出品される。1台の設置面積は1畳ほど。

 3
.オリエンタルランドは12月10日、「東京ディズニーランド」(TDL)と「東京ディズニーシー」(TDS)の一日利用チケット(パスポート)の値上げを決め、4月23日から実施すると発表した。料金値上げは06年9月以来で、この間「モンスターズインク」、「タートルトーク」などアトラクションを追加、新コンセプトのイベントも展開して充実させたほか、今後も追加するとしている。18〜59歳の大人パスポートは6,200円(現行5,800円)、12〜17歳は5,300円(5,000円)、4〜11歳は4,100円(3,900円)、60歳以上のシニアは5,500円(5,100円)となり、200〜400円の値上げ。年間パスポートなども値上げされるが、学生団体では大人3,700円(3,770円)と逆にわずかな値下げとなる。

 4
.ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)は11月30日、新テーマエリアを12年春にオープンする、と発表した。このため「オズの魔法使い」をテーマにした現在の「ランド・オブ・オズ」エリア(約1万8千u)を11年2月15日に閉鎖して、工事を開始する。同エリアにあったミュージカルアトラクション「ウィケッド」は1月11日から休演、メリーゴーランド「マジカル・オズ・ゴーランド」とアニマルショー「トト&フレンズ」は2月15日に閉鎖する。新テーマエリアの開設は、開園10周年イベントの締めくくりとして行なうもので、名称や内容など詳細は進捗状況に合わせて、順次明らかにするとのこと。USJは11年春、開業10周年を迎えるため、3月から12年4月にかけてさまざまなイベントを実施する予定。

 5
.遊園地関係の国際的業者団体IAAPAは12月7日、事務局のスーザン・モゼデール執行副会長(EVP)が暫定COO(最高執行責任者)になったと発表した。チャールズ・ブレイ会長兼CEO(経営最高責任者)の辞任に伴い、後任会長が決まるまでの数ヵ月間の暫定処置とされている。モゼデールEVPはIAAPAで18年間勤務してきたベテラン職員。なお同協会の2011年度議長には、ノース・カロライナ州にあるジャングルラピッド・ファミリーファンパークのボブ・リッピー社長が就任。第1副議長にはドイツのローランド・マック氏、第2副議長には米国のウィル・モレイ氏、第3副議長にはフィリピンのリオ・マモン氏が就任した。同協会の役員は常勤職員の会長以下と、会員の互選による非常勤の議長以下の2本立てになっている。

 6
.ゲーミング機の世界最大手、米国インターナショナル・ゲーム・テクノロジーズ(IGT、本社ネバダ州リノ)社は11月30日、市場独占と不正競争を理由としてバリーテクノロジーズ社(旧アライアンス・ゲーミング社)らがIGT社を相手どって04年に起こした訴えは、連邦地裁が29日付サマリージャッジメント(略式判決)によりすべて却下された、と発表した。これはバリー社がIGT社の6件の特許を侵害しているとするIGT社の訴えに伴う訴訟で、元の特許訴訟の大部分は先に却下されていた。連邦地裁は今回、バリー社による反独占訴訟を却下するとともに、わずかに残っていたIGT社特許についても検討、その特許を無効とし、バリー社の訴えも訴訟権が及ばないとの理由で却下した。

 7
.インターネットを利用して客に賭博をさせたとして、警視庁保安課と栃木県警による合同捜査本部は12月9日、宇都宮市にあるインターネットカジノ店「J」と埼玉県熊谷市の「ピカソ」を摘発、6名を常習賭博、2人を賭博容疑で逮捕、また東京の2人を犯罪収益移転防止法違反容疑で逮捕した。調べによると、パソコンを備えたカジノ店「J」は6月に営業を開始、経営者らは客にオンラインゲームのスロット、バカラなどを1点百円で点数を賭けさせ、賭博をした疑い。これらオンラインゲームは、フィリピンなどカジノが合法な海外のサイトに接続して行われており、逮捕された東京の2人の銀行口座には2店を含む15業者などから計9千万円が振り込まれていたとのこと。

 8
.ネクストジャパンホールディングスは12月14日、第1・四半期(8−10月)業績を発表、売上高は7%増の8億8千5百万円、経常利益は13%増の3千3百万円、純利益は24%減の3千3百万円だった。部門別は再構成しており、会員制「JJクラブ」などゲーム場事業は売上高が2億8千5百万円、営業利益が百万円、子会社のブレイクの業務であるゲーム用景品の製造販売事業は売上高が4億8千6百万円、営業利益は3千4百万円、投資・不動産事業は売上高が1億千2百万円、営業利益は2千8百万円だった。同社はアドアーズと資本・業務提携している。



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。