2009年11月1日号Last updated on October 16, 2009
特報
 米国AMOAエキスポ09は規模も最小だったが、新作披露もあった。

 バンナムゲームス新作展で、「遊愛オプション」も紹介された。
海外
 ディズニーファミリー博物館がシスコでオープンした。

 米国IAAPAは正式にIALEIを吸収合併した。

国内

 「マジコン」販売4社を、任天堂と54社が訴えた。

 東京ディズニーリゾートの上半期入園者数は歴代3位だった。


2009年11月1日号のニュースダイジェスト
写真は米国AMOAエキスポ09で、上はセガ・アミューズメンツUSA社が披露したTVカードゲーム機「カードジェン」、下はグローバルVR社のスタントカーゲーム「ツィステッド」を試しているようす。

20年前の主なニュース

 JAMMA/AAMAは7回目の国際会議を開き、TVゲームのコピー問題含む市場安定化策を協議した。AOUは慎重論に構わず、警察関係社団法人化を理事会で議決した。SG懇話会は韓国ロッテワールドの視察ツアーを実施した。シグマ商事はAMショーに合わせて新作展を開いた。(1989年11月1日号)

30年前の主なニュース

 AMショー開催(10月19−21日)を前に、タイトーは大阪ビルの完成を披露し、セガ社は新作TVゲーム「モナコGP」を発表した。8月に経営危機が表面化した大手オペレーター会社のマル三商会(神戸市、河合久雄社長)は、井上昭男取締役がJAA理事を辞任、レジャックを手放した(1979年11月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.ラスベガスで開かれた米国AMOAエキスポ09には、83社(前回は119社)が188小間(348小間)に出展、1,779人(2,417人)の業者が登録入場した(会員はほぼ無料で登録できるが、国内非会員は90ドル、外国からは65ドルかかる)。AMOAが主催する最期の展示会は、文字通り今回が最も低調だった。日系の出展社はセガ・アミューズメンツUSA社とナムコ・アメリカ社の2社のみで、それぞれ最新機種を出品し、セガ社のメジャーリーグ野球カードを使う「カードジェン」や、ナムコの一人用プライズ機「バーバーカット・ライト」が注目された。米国のメーカー製品では、グローバルVR社のスタントカーTVゲーム「ツィステッド」、インクレディブル・テクノロジーズ社の定番ゴルフゲームの最新作「ゴールデンティー・ライブ2010」などが比較的目立った。

 2.ウォルト・ディズニーの文化的業績をたどる博物館、「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」が10月1日、サンフランシスコ市内にオープンした。ディズニーの音声録音や、家族と共同制作者による創作ストーリー、1,600点以上の作品、絵画、200のモニターによるインタラクティブ展示などが収められている。ディズニーは1901年シカゴで生まれ、中西部の貧しい農園で育ち、絵を描くこととアニメーションに夢中になり、その後40年間、アニメーションを芸術に高め、独特の文化を創り出した。1億1千万ドル寄贈したミュージアム財団の理事長でもある、長女のダイアン・ディズニーさんは、ブランドや企業としてではなく、「人間としてのディズニー」を知ってほしい、と語っている。場所はゴールデンゲートブリッジ近くで、入場料は大人20ドル。

 3.米国のファミリーエンタテイメントセンター(FEC)関係のオペレーター協会だったIALEIは解散し、その会員は遊園地関係の国際協会であるIAAPAに受け入れられることが正式に決まった。9月29日のIAAPA役員会と、10月2日のIALEI役員会で最終的に承認され、10月9日に共同発表した。事実上IAAPAに吸収されたIALEIは、93年の第3回ファンエキスポ(FEC向けの展示会)に伴い93年に設立されたもので、一時は活発だったが近年低調になっていた。IALEIが50%、AAMAとAMOAが50%所有するファンエキスポは来年3月ラスベガスで、AAMAとAMOAが共催する新たな展示会と同時開催される。旧IALEI会員は10年12月まで自動的にIAAPAとして扱われる。

 4.バンダイナムコゲームスは10月1−2日東京(5日大阪、7日福岡)で新作展を開き、プレイできるようになった二人用ガンゲーム機「デッドストーム・パイレーツ」など紹介した。AMショーではプレイできなかったこのゲーム機は、個室型キャビネットの中に大画面と、操作盤(銃砲とハンドル)を備えた座席から成り、画面内容に合わせ座席が揺動する体感タイプ。ステージは嵐の海、渓流など4種類あり、二人協力し合えば射撃パワーが強まるなどの仕掛けがいくつかある。来年4月出荷予定。オールネットに接続する。OP価格278万円で11月12日まで予約を募るが、98万円+1コイン30円課金する、契約期間3年間の「遊愛オプション」を選ぶこともできる。新作展では「太鼓の達人13」(12月)も出品された。

 5.ネット上に置かれたゲームソフトをダウンロードして家庭用「ニンテンドーDS」(DSLite、DSiを含む)で使うための装置、いわゆる「マジコン」の販売業者4社に対し、任天堂と「DS」用のソフトメーカー54社が、不正競争防止法に基づき輸入・販売の差し止めと約4億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。任天堂とタイトー、カプコンなどいくつかのソフトメーカーが10月5日発表した。東京地裁は今年2月、嘉年華ら中国系「マジコン」輸入業者5社に対し、販売差し止めと在庫破棄を命じる判決を出しているが、いぜんとして警告を無視した販売が後を絶たず、「マジコン」による被害が広がっており、ブルウィル(東京都台東区)など別の販売会社に対する訴訟に踏み切ったとしている。

 6.オリエンタルランド(OLD)は10月1日、4−9月期の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの合計入園者数が、前年比5.7%減の1,230万1千人だったと発表した。25周年の前年と比べ減少するのは当初から予想されていたが、それでも過去3番目に多い入園者数だった。またユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(USJ)は10月2日、「ETアドベンチャー」跡に来春オープンする大型ライドアトラクションの名称が、「スペース・ファンタジー・ザ・ライド」に決まったことを明らかにした。ライドは4人乗り2両構成。

 7.ナムコは9月30日、一般消費者モニターによる覆面調査の結果に基づき、接客優秀店を表彰する「モクバ制度」を今年度導入したことを明らかにした。年3回実施し、優秀店を選定し、優秀店スタッフには木馬をデザインした「モクバッジ」が交付される。同社では04年から直営店(09年3月末で254店)で覆面調査を実施、接客力向上などに役立ててきており、今年は6年目に当たる。45年百貨店屋上の木馬を運営した際の、ナムコの原点ともいえる「おもてなし」を再認識するためこの制度をスタートさせた。


 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。