2009年10月1日号Last updated on September 18, 2009
特報
 アルゼは11月、社名をユニバーサルに戻すことになった。

 業績悪化のネクストHD社に、アドアーズが提携を強める。
海外
 中国・番禺のチェンタイ社ヤン代表が3年半の禁固刑を受けた。

 米国ベトソン社が発売した「ビッグバッグ・サファリ」がヒットした。

国内

 USJは来春完成予定のアトラクションを発表した。

 観覧車「スカイドリームフクオカ」は9月末で営業を終える。


2009年10月1日号のニュースダイジェスト
写真はAMショー09にて、上は「デッドストーム・パイレーツ」を背に(左から)中国・中山市の世宇科技(ユニバーサルスペース)の韓東哲専務、呂雪峰社長、バンダイナムコゲームスの加々見章副本部長。下はタイトーのNO考ゲーム最新作「超・ちゃぶ台返し!」を試しているようす。

20年前の主なニュース

 ウォルトディズニー社はマペットショーで知られるヘンソン社を買い取ることで合意した。ナムコはマツダのスポーツカーに基づく、実車さながらのシミュレーターを開発した。大阪のオペレーター協会は大阪AMショーの剰余金を使い切るなどして処分した。東亜プランは自社ビルに移転する。(1989年10月1日号)

30年前の主なニュース

 パチンコの遊技機展で、大一商会の「TVパチンコ」などTVゲームにちなむ製品が紹介された。東京国際玩具見本市では家庭用インベーダーゲームの試作品が披露された。サミー工業は新作展で新作アレンジボールのほか、「与作とゴン平」などテーブル型TVゲーム機を披露した。TIMも新作展で「与作」を紹介した。(1979年10月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.米国AMIエンタテイメント・ネットワーク社はこのほど、中国広東省番禺(パンユー)市内の承泰金属五金電気(チェンタイメタル・ハードウェアエレクトロニクス。別名チェンタイ・エレクトロニクス)のオーナーであるヤン・シャンツェン代表の刑が確定したことを明らかにした。中国でもコピーをしたら刑務所に行くことになった。チェンタイ社は国際ブランドのコピー業者として有名だが、AMI社「メガタッチ」シリーズを無断コピーしたため、番禺公安部(警察)が08年3月に代表を逮捕、番禺地裁は5月に商標法違反で3年半の禁固刑を言い渡していた。被告は控訴していたが、人民裁判所が控訴を却下、12年6月まで刑に服することになった。

 2.アルゼは11月1日付で、社名を「ユニバーサルエンターテインメント」に変更することを9月15日に発表した。このため10月30日に臨時株主総会を開催する手続きに入った。同社は1969年創業のユニバーサルリースが71年にユニバーサルと改称、73年に分離独立したユニバーサル技研(75年にユニバーサル販売に改称)と93年に合併統合し、ユニバーサル販売となったが、株式公開に先立つ98年4月に現アルゼと改称したもの。創業時はジュークボックスとアミューズメントゲームに拠っていたが、80年ごろにパチスロ、ゲーミング分野に方向を変えた。社名変更は「エンタテインメント」を強調するためとされている。

 3.ネクストジャパンHDは9月14日、09年7月期決算を発表、売上高は24%減の17億2千万円、経常損失は3億円(前年7億円)、最終損失は6億円(35億円)といぜん不調のままだった。店舗数は期末で直営7店、フランチャイズ6店に減少した。同社とアドアーズは5月以来株式の持ち合いを開始しているが、年末までさらに株式の持ち合いを強化するとともに、10月の株主総会を機にネクストジャパンの本社をアドアーズ本社近くへ移転、役員も相互派遣することにした。アドアーズの中川健男社長はネクストジャパンの社外取締役を兼任し、ネクストジャパンの藤沢信義社長は10年6月にアドアーズの取締役になる(それまでは顧問)予定。

 4.イオンファンタジーは9月14日、第2・四半期までの6ヵ月間(8月中間期)の業績予想を、売上高229億3千万円(4月の前回予想では231億6千万円)、経常利益14億円(13億3千万円)、純利益6億7千万円(変更なし)と修正した。前年比では売上高が5%減だが、経常利益は8%、純利益は6%増となる。同社によるといぜん厳しい状況だが、クレーンゲームなど景品提供機の見直しに着手し、大型遊具や体感ゲーム、キッズメダルゲームなどを強化したためで、特にプライズ部門で景品原価を大幅に削減でき、利益が計画を上回る見通しになった、としている。

 5.セガ社が今月のAMショーで披露する新作ゲームのうち、「ヒートアップホッケー・イマージュ」が、真上に新型の短焦点高輝度プロジェクターを備え、フィールド全体に画像投射することにより、多彩な演出効果が実現することで注目されている。エアーホッケーゲームを基本とした「ヒートアップホッケー」(05年7月)、「ヒートアップホッケー・リボルブ」(07年1月)に続くもので、両サイドにある80個のリバウンドセンサーで、パックが当たった際の音と映像で効果的に演出する。1−4人用で、セガ・ロジスティクスサービスが開発した。近日発売の予定。

 6.ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(USJ)は9月14日、宇宙空間を飛行するという大型ライドアトラクション(名称未定)を10年春にオープンすると発表した。エネルギーを失いつつある太陽を救うという使命を受けて、太陽系を舞台に宇宙空間をビークルに乗って旅する、というストーリーで、最新の撮影技術と映像技術を駆使したアトラクションとなる。他のアトラクションと異なり、元になる映画はない。コース全長は585メートル。今年5月に幕を閉じた「ETアドベンチャー」跡に、40−50億円投資して建設する。

 7.京王電鉄は9月10日、ナムコが企画開発するお肉料理のテーマパーク「東京ミートレア」(仮称)をこの冬、東京都八王子市南大沢に新設する複合商業施設「フレンテ南大沢」新館の集客核施設としてオープンする、と発表した。日本初の試みで、約1,100uに地方の人気店など全国から選りすぐられた7店舗が集まり、美味しさ、ボリューム、価格を競い合うというもの。ナムコは非日常的な空間の中でお肉料理を楽しめるよう企画開発を進めている。事業の主体は沿線価値の向上を目指す京王電鉄で、初年度130万人の利用を見込んでいる。(10月21日続報=ミートレアは正式名称になり、12月3日にオープンする)

 8.福岡市西部の複合施設「エバーグリーンマリノア」にある、国内最大の観覧車「スカイドリームフクオカ」(高さ120m)が9月末に営業を終了、解体して売却、台湾に移築されることになった。米国インタミン社製のこの観覧車はインタミンジャパンを通じて、台湾に本拠を置くエバーグリーン社が01年12月に導入したもので、子会社のエバーランドが運営してきた。年間利用者数などは非公開だが、オープン当初と比べると半分以下の20万人ほどで、営業自体はまだ黒字だが、大規模な補修をすると経費がかかるため、今年6月には今夏一杯で終えることを検討していた。なお隣接する、高さ60mの観覧車「スカイホイール」はそのまま。

 9.米国ベトソン・エンタープライゼスは9月1日、3年間で1万台出荷したTVガンゲーム機「ビックバックハンター・プロ」(05年11月、プレイメカニックス社)に続き、「ビッグバック・サファリ」(09年1月、ロースリルズ社)が8月までに5千台以上(27インチ画面のアップライトが5千台と、42インチのDXタイプが500台)売れたことを明らかにした。「サファリ」モデルはインターネットを通じてトーナメントも楽しめるのが特徴で、なお強い需要があるとのこと。プレイメカニックス社は06年8月、ロースリルズ社と合併しており、これらの製品はもっぱらベトソン社から販売されている。

 10 .マイクロソフト社の日本法人は9月2日、家庭用「Xbox360」の上位モデル「Xbox360エリート」の販売価格を29,800円(現行39,800円)に値下げする、と発表した。60GBのハードディスクを搭載した「Xbox360」(29,800円)はオープンプライスになり、在庫がなくなり次第終了となる。またこれまでのハードディスクパックなども値下げとなる。任天堂、SCEとの競争のためと、ゲームソフトのダウンロード購入などオンライン配信を促進するのが狙い。このため今秋以降発売のゲームソフトの供給にも力を入れる。


 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。