2001年7月1日号

Last updated on June 23, 2001

特報

 バンプレストはインターネット上のゲーム場を本格オープンした。

 コナミは韓国で、アンダミロ社に勝訴したと発表した。

海外

 スティーブ・ウィン氏はアルゼとの提携に変化がないと言明した。

 米国家庭用の展示会、E3には62,000人の業者が訪れた。

国内

 ウェップシステムは債権者集会で民事再生手続き廃止となった。

 アトラスなど3社が設立したアークワールドが特別清算を申請した。


2001年7月1日号のニュースダイジェスト

上はJAMMAの、下はAOUのそれぞれ通常総会のようす。それぞれメーカー/ディストリビューター、オペレーターの業者団体だが、公益法人の形を取っている。

ベストヒットゲームズ

TVゲームソフトウェア1位はカプコンの「機動戦士ガンダム・連邦vsジオン」、完成品タイプではナムコの「太鼓の達人」。

10年前の主なニュース

 ナムコが英国ダブリューインダストリーズ社のVRゲーム機「バーチャリティー1000SD」を直営店に試験的に導入、日本初のVRゲーム機として話題になった。JAMMAは通常総会で、風営法による規制の撤廃、コピー製品追放などを事業計画に掲げた。AOUは通常総会で、警察庁から予決算についての指示を受けたことを明らかにした。任天堂は夏季CESで「スーパーNES」(スーパーファミコン)を初公開した。(1991年7月1日号)。

20年前の主なニュース

 JAMMAは3部会(TVゲーム、小型乗物、DB)1委員会(電取法)を発足させた。JAA解散後初めてとなるAMショー(10月6―8日、東京・晴海)はJAMMA/JAPEA/NAOの3協会共催とすることになった。米国アタリ社は日本に家庭用子会社、アタリファーイーストを開設した。(1981年7月1日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1.バンプレストは6月5日、ウェッブサイト上にゲーム場「プライズパーク」を本格オープンした。インターネット上の同社サイト「ビッグエンターテインメント」www.big-e.ne.jp内に開設したもので、アーム型「コンビニキャッチャー」、スロット式「スロットリフター」など4機種の中から選択し、マウスでうまくボタンを操作して、景品を獲得するというもの。会員登録して料金(景品に応じて1回100円から500円まで)を支払い、うまく景品を獲得するとハピネットが手配して配送してくれる。景品獲得ゲームの「プライズパーク」のほか、ゲームソフトやグッズを販売する「コットンタウン」などのコンテンツもある。

 2.コナミは6月8日、ソウル地裁に韓国アンダミロ社などを意匠権侵害、不正競争防止法違反で訴えていた訴訟で勝訴したと発表した。判決文など示されていないため詳細は不明だが、ソウル地裁はアンダミロ社などに対し、「DDR」に類似した「パンプ・イット・アップ」の製造、販売、輸出を禁止したもよう。コナミによるとアンダミロ社は「パンプ」を99年9月ごろから出荷、ヒットしたため「パンプ」は「DDR」の1種だと誤解されるほどになった。このためコナミは昨年3月に訴訟を起こしていた。コナミは今年5月、韓国アミューズワールド社に対し特許侵害で訴えている。しかし米国では逆に、アンダミロUSA社から特許侵害で訴えられている。

 3.米国バルビノ・ラモーレ社のスティーブ・ウィン氏は5月25日、アルゼの国税問題は巨大カジノを建設する共同事業になんら影響しない、と言明した。前日ロイター通信社が、ウィン氏は脱税問題を起こしたアルゼとの提携を断念し他の提携先を探している、と報じたのを全面的に否定するもの。ウィン氏によると、アルゼの国税問題は民事紛争に過ぎず、提携は継続しており、ほかに提携先を探すことはありえないとのこと。ネバダ州のゲーミング関係のビジネスは州の許可が必要で、どんな有力者でも大変厳しい審査に合格しなければならないので、アルゼの国税問題はカジノ建設経営に影響を及ぼしかねないということも浮かび上がらせた。

 4.家庭用TVゲームに関する世界最大の展示会、米国E3(イースリー、5月17―19日、ロサンゼルス)には400社以上が出展、70カ国から62,000人の業者が訪れた。IDSA主催で、日本の東京ゲームショウのような一般公開はしていない。マイクロソフト社は「Xbox」を北米で11月8日、299ドルで発売する(日本では未定)と発表。任天堂は「ゲームキューブ」を北米で11月5日に199ドルで発売する(日本では9月14日、25,000円)ことを少し後で発表した。SCEは「PS2」をブロードバンド対応のインターネットで接続することを目指し、AOL、シスコシステムズ社などとの提携を発表した。

 5.業界団体でありながら社団法人となっているAOUは5月18日、JAMMAは5月23日、それぞれ通常総会を開催し予決算案などを承認した。AOUでは監督官庁の警察庁・生活環境課から吉田英法課長が来賓として挨拶、昨年全国のゲーム場で喫煙などで補導された少年は約1万3千人いる、などと指摘した。AOUは展示会収入に依存しており、不況に伴い会費値上げが避けられない見通しになっている。JAMMAは単年度赤字予算だが、不況対策として事務所家賃の値下げ交渉、AMショーへの出展促進など進めるとしている。

 6.民事再生手続きを進めてきた潟Eェップシステムは6月6日、手続き廃止が決まり、破産することになった。同社は2000年11月に民度再生手続きを申請、12月に開始決定を受け、今年4月25日に再生計画案を債権者集会に提出したが、否決された。このため最後の機会として2度目の債権者集会が開かれたがここでも承認されなかった。関連会社の東洋テクトロン鰍ヘ、ウェップシステムと同様に民事再生手続きを進めており、4月25日の債権者集会で再生計画案が承認を受け、東京地裁で認可された。

 7.アークワールド(東京都千代田区東神田、松生武彦社長)は5月14日、株主総会で解散を決め、東京地裁に特別清算を申請した。負債は2,460百万円。アトラス、カシオ計算機、キャノンアプテックスが共同出資し96年4月設立した会社で、シール自販機「なな倶楽部・千社札バージョン」などをリースしていた。また、潟Aトマス(大阪市淀川区三津屋中、友永隆三社長)は2回目の不渡りを出し、5月31日に銀行取引停止となった。負債3億円。1937年創業の友永商会を60年大阪テントに改組、78年設立のダックマンと91年に合併し、現社名となった。エアクッション遊具などを製造販売してきた。

 8.「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はカプコンの格闘ゲーム「機動戦士ガンダム・連邦vsジオン」(5回目)、2位はセガ社の「バーチャストライカー 3」。 TVゲーム完成品部門……1位はナムコの太鼓叩き音楽ゲーム機「太鼓の達人」(6回目)、2位はナムコの「ヴアンパイアナイト」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位は日立ソフトウェアの写真シール機「劇的美写」(6回目)、2位はオムロンの「チャオッピ!」。

 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。