1998年11月15日号

Last updated on November 14, 1998

特報

 SNKは10月14日、米国でアトラスを独占禁止法違反などを理由に提訴した。
昨年アトラスが特許侵害訴訟を起こしたことなどを理由とするもので、アトラスの訴訟は取り下げたため終了しているが、新たな訴訟に対応せざるを得なくなった。

海外

 米国ラスベガスにこれまでで最もお金のかかったカジノホテル「ベラージォ」が10月15日オープンした。

 コナミUK社のスティーブ・ビーラム副社長が退職した。

国内

 東京ディズニーシーの着工に伴い、舞浜エリアを「東京ディズニーリゾート」とすることが決まった。

 シグマの株式は11月26日付けで店頭公開されることになった。


1998年11月15日号のニュースダイジェスト

「東京ディズニーリゾート」の発表会で(左から)オリエンタルランドの加藤康三会長、加賀見俊夫社長、米国ウォルトディズニー社のマイケル・アイズナー会長とミッキー&ミニー

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2バージョン98」、完成品タイプではコナミ「ビートマニア・サードミックス」。

10年前の主なニュース

 AMショーに伴い、無断コピー基板を国際的に追放するためJAMMAと米国AAMAによる国際会議が10月4日に開催され、とくに米国での並行輸入基板訴訟の動向が大きな焦点になった(1988年11月15日号)。

20年前の主なニュース

 セガ社が潟Gスコ貿易(中山隼雄社長)を79年1月に買収、中山氏はセガ社副社長になることが明らかとなった。テーブルTVゲーム機ブームを背景にAMショーが開催され、またシングルロケ協議会はその役割を終え解散した(1978年11月15日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. SNKと米国子会社のSNKオブ・アメリカ社は10月14日、アトラスとその子会社など3社を独占禁止法違反でサンノゼの連邦地裁に訴えた。訴えによると、アトラス側は昨年11月から今年6月にかけSNKを特許侵害で訴え、その訴訟を取り下げたが、その際虚偽の宣伝をするなどして米国での写真シール機市場を独占しようとした。SNKは残っていた反訴を取り下げたうえで同日提訴したが、アトラス側は反訴取り下げにより「SNKと和解した」と発表した。SNKは「和解したという事実はない」としている。

 2. 米国AMOAエキスポ98(9月17−19日、ナッシュビル)には210社が550小間に出展、約5,700人が登録入場したが、10年前のレベルまで規模を縮小した。特に日本のAMショーと重なったのが大きく、盛り上がりに欠けるものとなった。新ゲームは大部分が日米同時発表となったが、日本のショーで披露され米国で紹介されなかったのも結構ある。反対に日本で紹介されなかった新ゲームはTVゲーム機でIT社「バーチャルプール」、フリッパーでセガ・ピンボール社「ゴジラ」などわずかしかなかった。米国市場に対し日本のメーカーの影響は強いが、そのあり方が問われている。

 3. 「東京ディズニーシー」の着工に伴い10月22日、オリエンタルランドは舞浜エリアを「東京ディズニーリゾート」とすることになった。米国ウォルトディズニー社による許諾を得たもので、日本で初めてのテーマリゾートとなる。複合商業施設とアンバサダーホテルは2000年夏に開業、2001年秋には「東京ディズニーシー」がオープンする予定で、「東京ディズニーランド」と合わせ年間25百万人が訪れると予想されている。

 4. 米国ラスベガスにこれまでで最もお金のかかったカジノホテル「ベラージオ」(3,025室)が開業した。20万uの用地に36階建ての建物と44,000uの人造湖を作ったもので、ホテル内には世界の美術品を集めたギャラリーもある。同ホテルは、ゴールデンナゲット、サーカスサーカスを所有、89年にミラージュ、93年にトレジャーアイランドをオープンしたミラージュリゾート社が、デューンズ跡地に建設したもの。ラスベガスでは再び巨大カジノホテルの開設ラッシュが続く。

 5. 潟Vグマ(本社東京、真鍋勝紀社長)の株式が11月26日に店頭公開されることになった。64年創業のシグマ企業をもとに、67年12月に設立されたオペレーター会社で、「ゲームファンタジア」など70店を経営する。ゲーミング機(ギャンブル機)を賭博に用いないメダルゲーム方式を確立したことで知られる。ゲーミング機の開発、製造なども行なっており、ラスベガスにシグマゲームズ社がある。シグマゲームズ社はシグマの子会社だったが、今は真鍋社長夫妻が所有するケイエム商事の子会社となっている。

 6. アトラスは10月30日、業績予想を大幅に下方修正、赤字に転落することになった。市場環境の悪化に加え、主力製品の「スーパープリクラ21」などが価格割高感などにより予想通り売れなかったためで、しかも米国での訴訟費用が加わって中間期、通期とも赤字になる見込みとなった。修正後の99年3月期の売上高は200億円、経常利益は1億円、当期損失は4億2千万円と見込まれている。同連結の業績予想は修正されていない。

 7. カプコンは業務用「ストリートファイター・ゼロ3」を使った全国ゲーム大会を実施、10月11日に東京ゲームショウの同社小間で決勝戦を行なった。予選段階で10231人が参加、8月に全国500店で予備予選、9−10月に8地区予選をそれぞれ実施、さらに東京ゲームショウでも予選を行ない、24名が決勝戦へと進んだ。優勝した梅原大吾君(17歳)は米国で、全米代表と対戦する予定。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー2 バージョン98」(7回目)、2位はSNKの「サムライスピリッツ2 アスラ斬魔伝」。 TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのDJシミュレーションゲーム「ビートマニア・サーズミックス」(2回目)、2位はコナミの「ポップンミュージック」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位は辰巳電子/アトラスの写真カード機「ラブゲティステーション」(初登場)、2位はトーワジャパン「ストリートスナップ」。

 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。