1998年11月1日号

Last updated on October 29, 1998

特報

 国内最大級のディストリビューター、ユウビスがアトラスの資本傘下に入り、アトラスのトップはユウビスの役員に加わることになった。

海外

 台湾南部のピントン市などで県警は、SNK「KOF98」のコピー品を使用していたゲーム場を一斉に摘発した。
 また、米国マイアミの税関はPS用ゲームソフトの海賊版を大量に押収した。

国内

 セガ社は9月中間期で、株式評価損33億円、米国3Dfx社への和解金14億円の計47億円を特別損失に計上することになった。

 業務用の環境悪化で、タイトーは9月中間期の当初予想を下方修正した。


1998年11月1日号のニュースダイジェスト

AMOAエキスポ98で、上はアタリゲームズ社の小間のようす。下は64ビット機「ビーストバスターズ2」などに人気集まったSNKの小間。

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2バージョン98」、完成品タイプではコナミ「ビートマニア・サードミックス」。

10年前の主なニュース

 10月5−6日、TRCで第26回AMショーが開催され、通信機能付きなどTVゲーム機の出品で充実した。ジャレコの株式が店頭公開となった。セガ社は家庭用「メガドライブ」を発表した(1988年11月1日号)。

20年前の主なニュース

 セガ社は箱根で、同社製品をたくさん買い上げたエスコ貿易(中山隼雄社長)などディストリビューター14社を招き、表彰した。10月18−20日、晴海で開かれる第16回AMショーの準備が整った(1978年11月1日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. 9月までにアトラスは潟ウビス(本社東大阪市、川楠俊太郎社長)の株式の34.02%を取得、筆頭株主となり、経営に参加することになった。10月27日付けでアトラスの原野直也社長、松木洋介専務はユウビスの役員を兼ねることになる。これらに伴いアトラスは10月13日、ユウビスとの製品開発、清算、販売の業務提携を発表した。ユウビスは71年創業、73年株カワクスとなり、92年現社名に変更した大手ディストリビューターで、子会社に潟ウビット、潟Aピエス(アイレムをこのほど社名変更した)がある。

 2. 9月15日、台湾南部のピントン、台南、嘉義の各市で、SNK「キング・オブ・ファイターズ98」のコピー品を使用していた20ヵ所のゲーム場を県警が捜査し、8ヵ所からコピー品のカートリッジやインストラクトョンシートなど押収した。SNKが告訴していたもので、主に商標権侵害で摘発した。コピー品は、オリジナル品だとマスクROMで構成されているがフラッシュROMに置き換えられていた。コピー品の入手ルートなどについても調べを進めるとしている。

 3. 米国マイアミの税関は10月7日、PS用ゲームソフトの海賊版を大量に発見、押収した。これは台湾およびシンガポールから南米のパラグアイに向けて輸送中の荷物の中から見つかった。押収された海賊版のCD−ROMは約4万枚で、150万ドル以上の損害額に当たる。SCEアメリカ社では、業界団体IDSAと連携し、こうした無断コピー品の国際的な追放を進めており、今回大きな成果があったとしている。

 4. 米国のセガ・ピンボール社とインクレディブル・テクノロジー(IT)社は9月17日、セガ・ピンボール社がIT社のトーナメントシステムに乗ることを発表した。IT社はTVゲーム「ゴールデンティーゴルフ」などで懸賞金付きトーナメントを3年前から進めてきており、オペレーション収入増などにつなげている。セガ・ピンボール社はフリッパーの世界的な退潮を受け、こうした試みに参加することにしたもの。専用フリッパーは近く発表される。ただ懸賞金付きトーナメントシステムは、米国でも完全に合法ではなく、不安がある。

 5. セガ社は10月8日、9月中間期予想を下方修正した。株式評価損33億円と、米国3Dfx社との訴訟和解金14億円の計47億円を特別損失として計上するため。3Dfx社は昨年8月、セガ社などを契約違反、トレードシークレット流用などで訴え、今年1月には3Dfx社の主張を認める仮処分命令が出ていたが、8月4日に条件を公表しないことで和解していた。タイトーは10月9日、業務用業界の環境悪化を理由に9月中間期業績予想を下方修正した。

 6. JAMMAなどの調べによると、98年3月期の業務用機器販売は前年比2.2%減の2195億円、またオペレーション収入は0.2%増の6434億円、業務用合計で0.4%減の8629億円と推定されている。いずれも昨年好調だったAM自販機関係を含んでの数字で、今年はAM自販機が大幅に後退していることから、一昨年がピークだったようにも見える。なお、この調査で回答率は29%、実務は余暇開発センターが担当した。

 7. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー2 バージョン98」(6回目)、2位はナムコの「ソウルキャリバー」。 TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのDJシミュレーションゲーム「ビートマニア・サーヅミックス」(初登場)、2位はコナミ「ビートマニア・セカンドミックス」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はトーワジャパンの写真シール機「ストリートスナップ」(9回目)、 2位は辰巳電子/アトラスの「ラブゲティステーション」。

 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。