1997年10月15日号

Last updated on October 14, 1997

特報

 米国のCGシステムメーカー、3Dfx社が、セガ社の次期家庭用開発での契約違反などを理由に日米のセガ社とNECを訴える。

海外

 豪州LAI社が、フィリピンのアヤラランド社と提携して、フィリピンでのFEC展開を開始する。

国内

 AOUが「窓口」になって、午前1時まで営業できるようなど、警察庁に風営法関連の要望をする。

 セガ社の業務用部門、セガ社が取得した本社3号館に、開発・販売・営業のほとんどを集約した。


1997年10月15日号のニュースダイジェスト

AMショー開会式でテープカットを行なう(左から)中村名誉会長、山田会長、中山会長、亀井代議士、中嶋課長、石川課長

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はナムコ「鉄拳 3」、完成品タイプではナムコ「ファイナルハロン」。

10年前の主なニュース

 AOU理事会で2代目会長に梅原靖三大阪府協会長を推薦。中西昭雄初代会長が辞任したため(1987年10月15日号)

20年前の主なニュース

 JAA主催で第15回AMショーがいよいよ10月5−6日、晴海の国際貿易センター(東館)で開催される(1977年10月15日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. 米国のCGシステムメーカー、3Dfx社(本社サンノゼ、グレゴリー・バラード社長兼CEO)は9月2日、日本のセガ社とNEC、米国のセガ・オブ・アメリカ社の三社を相手どって提訴したと発表した。同社によると、セガ社の次期家庭用TVゲーム機に3Dfx社のCGチップを採用することで今年3月に契約、2百万ドルかけて開発を進めてきたが、7月になってセガ社が採用しないことが明らかになったため、重大な契約違反だとして、訴訟に踏み切ったもの。3Dfx社の機密技術がNECに流用される恐れがあるとして、NECも訴えられた。

 2. オーストラリアのレジャー&アライド・インダストリーズ社(LAI、本社パース、マルコム・スタインバーグ社長)は9月8日、フィリピンのディベロッパー、アヤラランド社と提携、LAIフィリピン社を設立して、5年間に45ヶ所のファンセンター「タイムゾーン」を展開することになった、と発表した。LAI社はまた、インドネシアでもマタハリーグループと提携、2000年までにインドネシアで「タイムゾーン」を42ヶ所開設するとしている。LAI社はオーストラリア最大のディストリビューターとして知られており、オペレーターとしてもかなり大規模となっている。

 3. 業務用AM機業界ではAOUが「窓口」になって8月28日、警察庁・生活環境課の片桐裕課長に風営法関連の要望をした。その内容は、@施行条例で定める「特別の事情のある日」を増やして(旧盆はもちろん、金曜、土曜日もとしている)、午前1時まで営業できるようにすること、A許可申請時に法令で定めていない添付書類が求められる現状を是正するとともに、営業に直接関わらない役員についての添付書類を省略できるようにすること、Bプリぺードカードを採用する場合、一枚の上限価格を千円から3千円に引き上げること、の3点。

 4. セガ社は今春、赤井電機の旧本社ビルを約43億円で取得、このほど明け渡されたのに伴い、セガ社の本社3号館(4階建て、延べ14,900u)として業務用部門を集約することにした。これまで販売・営業が使ってきた第一糀谷事務所は解消し、その隣の本社3号館の2、5階に業務用の販売、営業、海外各部門が、他の階には開発部門が入り、遅くとも10月13日までに業務を開始した。これまで業務用開発が使っていた本社2号館は家庭用開発部門が使用する。役員室のある本社1号館、貿易部のあるハネハビルなどでの変更はない。

 5. ジャレコは9月26日、9月中間期と98年3月期の業績予測を大幅に下方修正した。主力製品だった「なんでもシール委員会」が3月以降出荷が急減し、8月発売の「なんでもスタンプ委員会」も予想に反した、などによる。修正後の9月中間期の売上高は4,000百万円、経常損失は1,150百万円、中間損失は1,170百万円となり、再び赤字になることが確実になった。これに伴い、下半期は好転するものの通期でも赤字になる見通しだ。これに対し、コナミは9月30日、業務用・家庭用とも好調だとして、中間期の業績予想を上方修正した。

 6. AMショー初日(9月18日)の夜、帝国ホテルで合同ショーパーティーが開かれ、ショーのポスターおよびシンボルマークとして採用された最優秀作品の表彰が行われた。これは出展社が購入するパーティー券(1人18,000円)方式で開催されるもので、今回は1,187人(前回は1,161人)の業者らが参加した。ポスター作品を描いた吉田統一氏に表彰状とともに賞金50万円が、シンボルマークを描いた源藤博昭氏には賞金30万円が贈られた。壇上で木村雅三ショー実行委員長、JAPEAの山田數夫副会長が挨拶した。

 7. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はナムコのCG格闘ゲーム「鉄拳3」(11回目)、2位はセガ社「バーチャストライカー2」。TVゲーム・完成品部門……1位はナムコのCG騎乗ゲーム「ファイナルハロン」(4回目)、2位はセガ社「ロストワールド」。TVゲーム以外のアーケードゲーム機部門……1位はアトラス・セガ社の「プリント倶楽部2」(9回目)、2位はセガ社「オーラ写真倶楽部」。

 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。