2020年10月1日号 Last updated on September 5, 2020
特報
 としまえんの跡地に、ワーナーの「スタジオツアー」。

 19年のレジャー市場、72億2940億円に。

海外
 米国の「ピンボールの殿堂」、拡大版が1月にもオープン予定。

 上海ディズニーランド、入場予約制含め制限を緩和。

国内
 イオンファンタジー、21年2月期の業績予想明らかに。

 タイトー、世界最多級のクレーンゲーム専門店オープン。

 

2020年10月1日号のニュースダイジェスト
 ベルト状のコースからはみ出さないようハンドルを操作するドライブゲーム機「ミニドライブ」(1958年)は、自動紙芝居機「ステレオトーキー」に続く、関西精機製作所の2作目の硬貨作動式娯楽機であり、最初のアーケードゲーム機として、百貨店屋上や、遊園地付属の遊戯場に設置されて、長年高い人気を集めた。遊戯料金は当初10円。後にアクセルが加えられ(MA)、アップライト化(「ポルル君の旅行」87年)された。

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 国内で初の本格屋内遊園地、苫小牧でオープン。米国アタリゲームス社は親会社、タイムワーナー社のニューヨーク本社でDB会合を開き、「レースドライビン」など新作を披露した。初心会の新作ソフト展で、任天堂の山内社長が講演。SNKが米国に子会社を設立した。(1990年10月1日号)

40年前の主なニュース

 データイーストがゲーム交換式「デコカセットシステム」を発表した。組織工学研究所は小型コンピューター星占い機「アストロクラフト」を開発。東京ディズニーランドは年内着工の見込み。ゲーム場オペレーター会社のマル三商会が神戸地裁に和議申請した。(1980年10月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .8月末に閉園した遊園地「としまえん」(東京都練馬区)の跡地には広大な防災公園と、ワーナーブラザース社の「スタジオツアー・東京」が建設されることが決まった。23年の前半にオープン予定。ワーナーブラザース日本法人と西武鉄道など4社が8月18日に発表した。スタジオツアーは英国ロンドンに12年に開業した施設と同じ「メイキング・オブ・ハリー・ポッター」を体験するもので、映画で使用された衣装や小道具が展示され、制作者が設計したセットなどを見て、映画製作を楽しむ。展示スペースを巡るだけで約半日を要するとのこと。

 .コロナ禍に巻き込まれる直前の2019年のレジャー市場規模は前年比0.6%増の72兆2940億円だったと、日本生産性本部は8月24日、「レジャー白書2020」(9月30日発行予定)をまとめた。うち娯楽部門では、パチンコ・パチスロは長年の落ち込みが止まらない、近年好調だったゲームセンターがマイナスになった、としている。しかし「白書」自体は、娯楽部門以外のスポーツ、趣味・捜索、観光・行楽の三部門を含む四部門すべてでプラスに評価した。これらは翌2020年のコロナ禍で大きく変わる。

 .米国ラスベガスにある、フリッパー博物館「ピンボールの殿堂(ホール・オブ・フェイム)」の拡大版が建築中で、21年1月にもオープンする見込みになった。位置は大通り(ストリップ)に面しており、「マンダレイベイホテル」のすぐ近く。トロピカーナ通りにある、現行の「ピンボールの殿堂」(250台収容)に比べると、展示面積が約3倍(700台収容)の2万8千平方フィート(2600㎡)もあり、駐車場、巨大看板なども備える。ピンボールのほか、「コンピュータースペース」、「ポン」など古典的なTVゲーム機もプレイできるようにする。

 .イオンファンタジーは8月25日、21年2月(3月-2月)期の業績予想を、売上高475億円、経常損失87億円、最終損失110億円と明らかにした。新型コロナウイルス感染症の拡大により算定は困難としてきたが、国内事業は6月に売上高が前年比58%、7月に同67%と回復傾向にあるため、予想値を算定した。中国では6月に68%、7月に72%まで回復、アセアンでもベトナムが5月から全店が営業再開し、タイとインドネシアでも6月から営業を再開した、としている。

 .東京ディズニーランド(TDL)では9月1日から、夜のパレードと花火が再開されるが、特に夜のパレードでは、これまで雨の日にしか実施しなかった、レアなパレード「ナイトフォール・グロウ」が9月中、毎夜実施されることになっている。TDLでは7月1日から営業を再開、2ヵ月間に来園者たちも新型コロナウイルス対応策に慣れているところだが、まだ多くのプログラムが中止・延期になっており、少しでも楽しめるように工夫したとのこと。

 .中国の上海ディズニーランドは8月24日から入園者の数を増やすなど、入場制限を一部緩和することが明らかになった。旅行業界では、通常の運営体制に戻ることになる、と歓迎するところもあるほど。2ヵ月半ぶりに営業を再開した5月11日で30%しかなかった制限人数は、50%に引き上げられるとのこと。これに伴い、入場予約制も緩和、年間パスポートなどの手持ち入場券も制限が緩和される。ただし、事前に混雑すると予想される日についてはパスポートの販売を制限するとのこと。

 .タイトーは8月29日、広い店内にクレーンゲーム機を794ブースも設置した「世界最多級の」クレーンゲーム機専門店、「タイトーステーション府中くるる店」(東京都府中市宮町)をオープンした。店内の営業面積は約1800㎡と広く、スタッフを探す必要がある場合に対応した、スマートフォンでQRコードを読み込めば、スタッフを呼び出すことができる「デジちゃいむ」を導入済み。また電子マネー専用のお菓子のクレーンゲーム機は1回10円でプレイできる。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2020 

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