2020年9月15日号 Last updated on August 20, 2020
特報
 バンナムの第1・四半期(4-6月)、家庭用伸ばし、業務用赤字。

 スクエニは業務用とゲーム場後退。コナミ家庭用伸ばし、業務用赤字。

海外
 米国ディズニー社四半期決算、新型コロナウィルス直撃。

 11月フロリダのIAAPAエキスポ2020の予定は。

国内
 ラウンドワン78%減収、収益は赤字に。

 フリュー、ゲーム場の環境悪化。今期予想は下方修正。

 

2020年9月15日号のニュースダイジェスト
 「ワーナーブラザーススタジオツアー-東京」-「メイキング・オブハリー・ポッター」のイメージとロゴ

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 著作権訴訟に敗れた米国のオペレーター、ビル・ベッカム氏が連邦議会の聴聞会で意見を述べた。セガ社は32ビットCPUを使用した「システム32」基板を発表。カナダのメンデス社製「ボウリンゴ」の独占販売権はカプコンに。横浜の遊園地「コスモワールド」が完成した。(1990年9月15日号)

40年前の主なニュース

 AMショーに出展する71社が集まり、メダルゲーム機の展示区分と、展示小間位置を決めた。よみうりランドで完成した東洋娯楽機製の観覧車は、世界最大級だ。セガ・ヨーロッパ社が設立された。米国カリフォルニア州にある「ナッツ・ベリーファーム」が開園60周年を迎えた。(1980年9月15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .米国のウォルトディズニー社は8月4日に第3・四半期(4-6月)決算を発表、四半期の売上高は前年同期比42%減の117億7千9百万ドル、純損失が47億5千百万ドルと大幅赤字だった。新型コロナウィルス感染拡大に伴い、1月から世界6ヵ所のディズニーランドなどテーマパークが次々に臨時休園。5月に再開した上海ディズニーランドを除いて、順次再開しているが、感染症対策により売上高は回復にほど遠く、85%減の9億8千3百万ドルにとどまった。またテーマパーク部門以外でも、映画「ムーラン」の公開が延期され、落ち込んでいる。

 .バンダイナムコHDは8月7日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は9%減の1450億3千5百万円、経常利益は14%減の204億千2百万円、純利益は22%減の131億8千百万円だった。部門別でトイホビーの売上高は4%減の544億円、利益は7%減の63億円、ネットワークエンターテインメント(家庭用)の売上高は9%増の778億円、利益は35%増の195億円、リアルエンターテインメントの売上高は70%減の66億円、損失は56億円(前年同期は1億円の利益)など。うち新型ウィルス拡大の影響を受けた業務用の売上高は15億円(前年同期56億円)、ゲーム場は50億円(150億円)。21年3月期の売上高は6500億円、経常利益505億円、最終利益330億円を予想している。

 .スクウェア・エニックスHDは8月6日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は63%増の870億5千4百万円、経常利益は284%増の241億6千9百万円、純利益は249%増の143億7千2百万円だった。部門別でデジタルエンタテインメント(家庭用など)の売上高は100%増の743億円、利益は242%増の260億円と伸ばした。アミューズメント(業務用とゲーム場)は感染症拡大防止対策として店舗の臨時休業を実施、売上高は58%減の46億円、損失は15億円(前年同期は6億円の利益)と後退した。その他出版部門、ライツ部門がある。

 .コナミHDは8月6日、第1・四半期(4-6月)決算〔IFRS〕を発表、売上高は6%減の528億8千7百万円、営業利益は32%減の67億7千2百万円、純利益は42%減の41億9千3百万円だった。部門別ではデジタルエンタテインメント(モバイル、家庭用)の売上高が36%増の428億円、利益が58%増の153億円と伸ばした。業務用AM機の売上高は12%減の28億円、損失は2億円(前年同期は5億円の利益)、ゲーミング機の売上高は56%減の29億円、損失は9億円(1億円の利益)、スポーツの売上高は69%減の47億円、損失は11億円(5億円の利益)だった。

 .セガサミーHDは8月5日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は34%減の483億8千2百万円、経常損失は40億9千9百万円(前年同期23億7千2百万円の利益)、純損失は33億百万円(17億千8百万円)だった。部門別では遊技機の売上高が84%減の27億円、損失が85億円(利益9億円)、エンタテインメントコンテンツの売上高が15%減の451億円、利益が68%増の82億円、リゾートの売上高が81%減の4億円、損失が21億円(16億円)だった。エンタテインメントコンテンツのうち、家庭用は「巣ごもり消費」の影響で堅調に伸ばした。しかし業務用は低調、ゲーム場は臨時休業などにより大幅に後退した。

 .ラウンドワンは8月5日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は78%減の56億3千万円、経常損失は110億5千2百万円(前年同期は23億4千百万円の利益)、純損失は85億5千9百万円(14億4千百万円の利益)だった。国内では4月上旬から103店舗を臨時休業、6月上旬から営業を再開、米国では3月中旬から41店を休業、5月中旬から再開した(ただし21店は引き続き休業)。種類別売上高はアミューズメントが76%減の31億円、ボウリングが78%減の12億円、スポッチャが85%減の4億円など。通期業績予想は見送った。

 .フリューは8月13日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は43億9千万円、経常利益は1億4千万円、純利益は9千4百万円だった。前年の連結決算から、非連結決算に移行した。新型コロナウィルス感染症が拡大し、ゲーム場は休業、環境が悪化した。部門別ではプリントシールの売上高が5億円、損失が6億円、コンテンツ・メディアの売上高が19億円、利益が8億円、キャラクタ・マーチャンダイジングの売上高が14億円、利益が2億円など。21年3月期業績予想は売上高240億円(5月予想では270億円)、経常利益15億円(20億円)、当期利益10億円(13億5千万円)と下方修正した。

 .共和コーポレーションは8月12日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は52%減の15億5百万円、経常損失は9千5百万円(前年同期は2千6百万円)、純損失は3億千5百万円(2百万円)だった。ゲーム場は4月に全店で臨時休業し、5月より段階的に営業を再開、6月12日に全店再開した。保険解約による営業外収益3億円と、臨時休業による特別損失3億円を計上した。部門別売上高は、1増3減の57店あるゲーム場が57%減の11億円、業務用販売は37%減の3億円、広告代理その他は70%増の5千万円。

 .遊園施設とアトラクションに関する世界的な総合展示会、「IAAPAエキスポ2020(オーランド、11月20日)が計画どおり開催されるかどうかについてIAAPAは、9月4日までに決定を明らかにすることになった。IAAPA事務局が8月6日に発表した。出展社の数と、使用する床面積からして、世界最大級となる展示会として、いぜん米国で拡大中の新型コロナウィルス感染症の影響は避けられず、それらを十分考慮して、しかも出展社と来場者のどちらも満足させねばならないだけに、注目される。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2020 

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