2020年7月15日号 Last updated on June 15, 2020
特報
 「東京アラート」停止で、ゲームセンター営業再開へ。

 ソニー「PS5」はダウンロード型など2モデルで。

海外
 米国オーランドのWDWのテーマパークは7月11日再開へ。

 ラスベガスのカジノホテルは半数が3ヵ月ぶりに再開。

国内
 遊園地協会が「おうち遊園地」開設。感染予防ガイドラインも。

 サンアミューズメントが特別清算開始の手続き。

 

2020年7月15日号のニュースダイジェスト
 写真は米国ブランズウィック社の「エアーホッケー」(1972年披露、73年出荷)のフライヤーから。丸いマレットを手に、円盤状のパックを打ち合う2人用ゲーム機で、世界的なヒット商品となった。日本ではセガ社が「スピードホッケー」、タイトーが「ホッケー」をいずれも73年に出荷した。

 1974年の創刊号から2000年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 チェストはデータイーストと提携、森社長はデータイーストの営業部長になった。任天堂レジャーシステムは新作展で「スペースファイアバード」を披露した。レジャックは新作展にて、「国盗り合戦」を披露した。四国メカニックは松山で新作展を開いた。(1980年7月15号)

40年前の主なニュース

 JOUは中国への友好訪中団を派遣、北京、大連などの少年宮を訪問した。セガ社は東京、大阪、札幌で新作展を開催、セガ社「カーニバル」、アタリ社「ミサイルコマンド」などを披露した。国際玩具見本市で展示品の主流に「インベーダー」。(1980年7月1号)



【ニュースダイジェスト】

 .東京都が、新型コロナウィルス感染症対策の緊急事態宣言に基づき「ゲームセンター」の臨時休業を求めるための「東京アラート」の発動を6月11日に停止したのに伴い、緩和段階を「ステップ3」へと移行した。その結果12日の朝からゲームセンターでは手指消毒、マスク着用、客同士の間隔を空けることなどの対策を講じて営業を再開、これまで通り営業できることになった。またゲームセンターと同様に再開できる業種はパチンコ店、麻雀店、遊園地などの遊技施設、接待を伴わないバーやスナック、カラオケ店、マンガ喫茶、ネットカフェなどの遊興施設となっている。

 .東日本遊園地協会(18社)と西日本遊園地協会(11社)、そしてオリエンタルランドなど賛同企業(4社)は5月22日、「遊園地・テーマパークにおける新型コロナウィルス感染予防ガイドライン」を策定、25日に改定した。政府の3月28日「基本的対処方針」を踏まえ、専門家会議の提言に応じ、遊園施設の管理・運営者がするべき対策をまとめたもの。4月28日に一般消費者向けウェッブサイト「おうち遊園地」を開設、好評だったことから、次元は異なるがこれをきっかけにガイドライン策定へと進めたもよう。

 .ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は6月11日、年内発売予定の家庭用TVゲーム機「プイステーション」(PS)シリーズの7年ぶり最新版「プレイステーション5」(PS5)の、従来のコンソールと明らかに異なる外観デザインなどを発表した。ブルーレイディスクドライブ内蔵型と、ディスクドライブなしのダウンロード型の2モデルから選択できる。ゲームソフトはカプコン「バイオハザードヴィレッジ」など28タイトルが紹介されている。ワイヤレスヘッドホンなど周辺機器も充実。「PS5」の価格や発売日などは後日発表予定。

 .米国ウォルトディズニーワールド社はテーマパーク群「ディズニーワールド」(WDW)を段階的に7月11日から再開する、と5月26日発表した。約4ヵ月ぶりの再開となる。7月11日再開するのは「マジックキングダム」(WDW版ディズニーランド)、「アニマルキングダム」、続いて15日に「エプコット」、「ハリウッドスタジオ」。マスクなどの着用、体温測定、間隔を空けて並ぶなどの対策で、パレードやキャラクターとの触れ合いは容認されない。来場者数は少なくなるが、同社では「妥協のないディズニー体験を約束する」としている。

 .オリエンタルランドは6月1日、緊急事態宣言は解除されたが、2月29日から休園してきた「東京ディズニーリゾート」の休園を継続すると発表した。政府などの要請を含む段階的な緩和や、パーク運営の準備など状況が整った段階で、改めて再開日を決めるとのこと。一方ユー・エス・ジェイ(USJ)は同様に「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」を休園してきたが、大阪府内に住み年間パスポートを所持する予約者に限定して、6月8日から営業を再開すると明らかにした。15日からは限定版の年間パスの購入者も入れるし、20日からは関西2府4県に住む年間パス購入者も入れる。

 .米国ネバダ州ラスベガスのカジノホテルはカジノ監督局の指示により3月18日から全面的に営業を自粛していたが、6月4日からMGMリゾーツ・インターナショナル社、ウィン・ラスベガス社、ラスベガスサンズ社など約半数が営業を縮小したうえで再開した。他のカジノホテルも6月中に営業再開の見通しだが、営業規模は当面50%までで、検温などが必要。またMGM社の1-3月期売上高は29%減の23億ドルと落ち込みは激しく、4-6月期も非常に厳しい状況であり、日本のカジノ(IR)進出も怪しくなりつつある。このため大阪市の松井一郎市長は4日、大阪IRの開業は1-2年遅れるとの見通しを示した。

 7.ユニバーサルエンターテインメントは5月29日、第1・四半期(1-3月)決算を発表、売上高は80%増の407億円、経常利益は29億円(前年同期は44億円の赤字)、最終利益は31億円(40億円の赤字)だった。部門別で遊技機の売上高は358%増の1247億円、利益は95億円(2億円の赤字)、統合型リゾート(IR=カジノホテル)の売上高は6%減の157億円、損失は17億円(5億円)、その他の売上高は27%減の2億円、利益は1億円。IR「オカダマニラ」ではカジノ監督局PAGCORの要請を受け、3月15日以来営業を停止している。

 .バンダイナムコ・アミューズメントは5月29日、中国の現地法人であるバンダイナムコ・アミューズメント上海を通じて、中国・北京の「北京十二棟文化伝播有限公司」と、クレーンゲーム店舗展開について業務提携し、その1号店としてこの日に北京市大興区のLIVATセンター内に「LLJ×NAMCO」をオープンしたと発表した。北京十二棟社は20017年から上海など主要8都市でクレーンゲーム機店「LLJ」を16店展開しており、これにバンナム・アミューズメントがタイアップ、バンナムのクレーン機「クレナ2」とオペレーションのノウハウを活用するもよう。

 .民間の信用調査会社によると、名古屋地裁は5月20日にサンアミューズメント㈱(名古屋市名東区一社4丁目、杉山辰行代表)の特別清算開始を決めた。負債は約6億円。1977年6月設立のゲーム場運営会社で、愛知、岐阜、長崎の各県にゲーム場を展開したが、次第に業績が低迷、2019年12月の株主総会で解散。清算手続きに入っていた。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2020 

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