2016年10月15日号 Last updated on October 1, 2016
特報
 「東京ゲームショウ」はPS4用「VR」ゲームが主役に。

 米国IAAPA事務局、30年ぶりに移転決める。

海外
 豪州アインズワース社賭博機にバンナムがIP供与。

 米国モーリス博物館が、20世紀の自動娯楽機展。

国内
 セガサミー中間期利益予想を大幅上方修正。

 任天堂「クラシックミニ」を11月10日に発売。


2016年10月15日号のニュースダイジェスト
 写真はセガ社新作展(大阪会場)で、上は「頭文字Dアーケードステージ・ゼロ」を試しているところ。下は開発中の「ジャングルヒーローズ」。
 小社の単行本「それは『ポン』から始まった」は、14年4月以来品切れになっていましたが、このたび増刷し、15年3月に販売を再開しました。購入ご希望の方は、上の広告をクリックして小社に直接お申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 米国任天堂は10ゲーム選択式TVゲーム機「プレイチョイス10」を発表した。JAMMAは理事会で「ラッキーエイトライン」の扱いについて了承した。JAPEAは遊園施設検査制度など、台湾の協会と意見交換した。(1986年10月15日号)

40年前の主なニュース

 米国アタリ社はワーナー・コミュニケーションズ社(WCI)の傘下に入った。JAA主催のAMショーが開かれる東京・晴海で、AMショーの出展社であるボナンザが別に単独展を開催する予定だ。(1976年10月15日号)



【ニユースダイジェスト】

 1.大阪のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)を運営するユー・エス・ジェイ(USJ)は、今秋にも東京証券取引所に株式の再上場を申請、早ければ年内にも上場できる見通しになった。01年に開業したUSJの運営会社は07年に東証マザーズに株式を上場したが、業績が低迷したため株価が下落、09年に米国金融大手のゴールドマンサックス(GS)グループの傘下に入り、上場を廃止した。だが14年の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」エリアの完成を境に業績が急回復してきたことから15年、米国ケーブルTV大手のコムキャストがGS社から株式を取得、NBCユニバーサルとその事業部門のユニバーサル・パークス&リゾーツ(UPR)とともに世界戦略を加速することになった。USJ株式は15年に再上場をいったん申請したが、コムキャスト傘下に入ったため申請を取り下げていた。今回の再上場申請は、大型施設建設の資金調達を確保し、集客をさらに確実にするのが目的と見られている。

 .遊園地関係の世界的な業者団体、米国IAAPAは9月21日、事務局をワシントンDCに近いバージニア州アレクサンドリアから、フロリダ州オーランドに移転することと、IAAPAの年間最大のイベントであるIAAPAショー、「アトラクションエキスポ」の開催地をオーランドにするのは2020年まで、としてきたのを、2030年まで延長することを発表した。同協会欧州展の「EAS」(9月20-22日、スペインのバロセロナ)に伴い開かれた役員会で決めたもので、86年以来30年ぶりとなる事務所移転は、17年に実施される。ワシントンDC近郊は連邦法に対応するには便利だが、それは少なくなり、スリルライドやアトラクションを伴うテーマパークが集結するオーランドの方が、オーランドを目指して世界中からやってくる、会員にむけてのサービスを充実させるのに便利というのが理由で、いずれもフロリダ州とオレンジカウンティによる支援を前提に決まった。

 .一般消費者向けTVゲーム総合展「東京ゲームショウ15」(TGS、主催CESA、9月15-18日)が幕張メッセの全館(1-11ホール、イベントホール、国際会議場)を使い切り、20回目の展示会、講演、各種イベントを繰り広げた。過去最大の614社(団体)(うち海外354)が出展したが、ハードウェアの出展はSIEのみで任天堂、マイクロソフトは参加していない。主な出展は家庭用ゲームソフトメーカーで、スマホ用は後退した。今回は特にHMDなどのセット「PSVR」の発売を目前にした「PS4」用VRゲームが注目され、「VR元年」イベントのピークとなった。VRゲームの主な製品は、女子高生との触れ合いを楽しむ、バンダイナムコの「サマーレッスン」(10月13日発売)、セガサミーの「初音ミクVRフューチャーライブ」(同)、カプコンの通常ゲームと並行使用する「バイオハザード7」(17年1月)など。VRゲームに対する期待が大きい割に、やや肩透かしの傾向となった。

 .セガサミーホールディングスは9月28日、第2・四半期までの6ヵ月(4-9月)業績予想を見直し、売上高1,700億円(5月の前回予想は1,800億円)、経常利益135億円(65億円)、中間利益210億円(34億円)と利益面で大幅な上方修正をした。主力のパチスロ遊技機「北斗の拳修羅の国篇」の販売時期が後ろにずれたため売上高は伸ばせなかったが、エンタテインメントコンテンツ(PS4用「ファンシースターオンライン2」、スマホ用「ぷよぷよ!クエスト」、業務用「艦これアーケード」のレベニューシェアなど)が伸ばした。ゲーム場は「艦これアーケード」が収益回復の要因となった。収益面では部品のリユースなどの改善策のほか、「心斎橋GIGO」の土地建物売却に伴う特別利益約94億円により、上方修正した。通期(17年3月期)業績予想は見通しが明らかになった時点で発表するとしている。

 .任天堂は9月30日、海外仕様の小型機「NESクラシックエディション」の日本版、「クラシックミニ・ファミリーコンピューター」を小売価格5,980円(税別)で11月10日発売すると発表した。大きさは手のひらサイズと往年の「ファミコン」本体よりかなり小さく、任天堂の14タイトル、その他16タイトルなど往年の名作30タイトルを内蔵、ゲームカセットの交換なしに楽しめるが、逆に言うとカセットは差し込めず使用できない(またダウンロードなどの方法でゲームソフトを追加することもできない)。操作盤は2個付きで、海外版が1個プラスオプションで1個(10ドル)より有利。テレビとは付属のHDMIケーブルで接続、AC電源とは付属の専用ACアダプターまたは別売のUSB対応アダプターで接続する。元の「ファミコン」(海外では「NES」)は83年7月以来、世界で6千万台以上販売され、10年以上の長期にわたり楽しまれた。

 .バンダイナムコエンターテインメントは9月28日、オーストラリアの大手ゲーミング機メーカー、アインズワース・ゲームテクノロジー社(本社シドニー郊外のニューイングトン)と業務提携し、カジノ向けゲーミング機器を共同開発することを決めたと発表した。バンダイナムコエンターテインメントが培ったIP(知的財産)の活用ノウハウとアインズワース社の製品開発技術を融合した、エンターテインメント性あふれるキャビネットづくりを目指すもの。開始時期は未定だが、バンダイナムコエンターテインメントのIPを活用し、キャビネットのグラフィックやサウンド、演出といったソフト面を手掛け、アインズワース社はキャビネットの開発・製造・販売を行なう。アインズワース社は1995年設立の世界的なゲーミング機メーカーで、オーストラリア株式市場で株式を公開、北米、欧州、ニュージーランド、マカオ、南米に事務所を持っている。

 .ニュヨークから遠くない米国ニュージャージー州モーリスタウンにある「モーリス博物館」で6月中旬から10月10日まで、20世紀の自動娯楽機を集大成した特別展「フォー・アミューズメント・オンリー=アーケード&カフェ」が開催され、注目されている。ぼう大な収集品の中から、150点以上を選定展示したもので、20世紀初頭流行した自動演奏ピアノ「プレイヤーピアノ」、巨大なオルゴール「ピンド・シリンダー」から自動演奏オーケストラ、占い機「グランドマザーズ・プレディクションズ」(1932)、力試しの「ハーキュリーズ・グリップ」(1927)などさまざまなペニーアーケード用機具、もぐり酒場用の硬貨作動式レコード演奏機、勝つと煙草を払い出すスロットマシンなど賭博機などを提示した。月曜日休館、入場料大人10ドル、18歳未満とシニア7ドル。同博物館ではさらに、収集品に基づく一連の特別展を計画している。

 .「ピンボールエキスポ」開催の実績がある、オハイオ州在住のボブ・バーグ氏が今年初めて開催した、「アーケード、ビデオ、ゲームルームエキスポ」(AVGRエキスポ)は8月25-27日、シカゴ空港の近くにあるクラウンプラザ・シカゴ・オヘアホテルで開かれ、100台以上のTVゲーム機やフリッパーがフリープレイで展示されたが、成功か失敗か判断は分かれ、微妙な結果となったもようだ。プレイヤーらが業務用の名作を持ち寄り、競技大会やセミナーなどのイベントをするのが目的で、一般の入場料は大人1日券35ドル、2日券60ドル、近くのアーケードゲーム場「ギャロッピング・ゴーストアーケード」へのバス代とプレイ料は50ドルなど。ゲーム名人のビリー・ミッチェル氏、リッチ-・ナックルス氏らも催しに参加した。しかし一般入場者は100人以上だったにしろ、伸び悩んだもようで、今後に課題を残した。

 .ユニバーサルエンターテインメントはフィリピンの首都マニラに建設した「オカダマニラ」を11月にソフトオープン、年末までに正式オープンする予定だが、豪華客船によるクルージングにも進出することを検討している、と話題になっている。9月14日の現地報道によると、「オカダマニラ」を経営するユニバーサルの子会社、タイガー・リゾート・レジャー&エンターテインメント社(TRLE)は、クルージング進出に意欲を示しており、「オカダマニラ」に立ち寄るクルージング計画を、世界的な船旅会社2社のいずれかと提携すべく、討議を重ねているもようだ。「オカダマニラ」のカジノフロアは26,400㎡あり、500台以上のカジノテーブル、3,000台以上の賭博機が設置されている。15階建てのホテルは客室が993室ある。カジノを呼び水にクルージングで米国や東南アジアからの旅行客を誘導するという経営戦略が見えてきそうだが、まだ決まったわけではない。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2016