2005年7月1日号

Last updated on June 24, 2005

特報

 ナムコは「カウンターストライク・ネオ」の試遊会を催した。

 米国のコナミゲーミング社の新社屋が完成した。

海外

 米国ミネソタ州でセガ社「DOC」がゲーミング機でないと認められた。

 米国ユーウィンク社はネット端末を持つレストランを今秋開設する。

国内

 サミー前社長の脱税問題などで、セガサミーは経営諮問委員会を設置した。

 民主党主導でデジタルコンテンツ議員連盟がスタートした。


2005年7月1日号のニュースダイジェスト
上の写真は5月のセガ社新作展で披露された「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」(開発・販売はセガ社だが、キャラクター使用権の関係で発売元はバンプレストになり、バンプレストが紹介する形になっている)。下の写真は6月のナムコ「カウンターストライク・ネオ」試遊会で、操作を試しているようす(これを10台セットにして運営する)。

10年前の主なニュース


 海外家庭用の後退でカプコン、コナミとも95年3月期は大幅減収となった。金子製作所は俳優のジャッキー・チェンを招き、同名のTVゲームを披露した。セイブ開発は「SPIシステム」と一作目の「バイパー・フェイズワン」を発表した。京セラとタイトーは配信サービス会社を設立した。富貴商会は岡田商会を買収した。(1995年7月1日号)

20年前の主なニュース


 警察庁調べで、新たに風俗営業となった8号営業所は25,552ヵ所だった。オペレーター協会連合会の設立準備委員会が発足した。ナムコはTIMにも勝訴した。ナムコ創立30周年記念パーティーが開かれた。セガ社は新人歌手の石野陽子を招き、TVゲーム「テディーボーイブルース」を披露した。(1985年7月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.ナムコは6月14−16日、東京、大阪、福岡を通信回線で結んだ上で、業務用「カウンターストライク・ネオ」の試遊会を催した。このゲームは米国Valve社が開発したPCゲーム「ハーフ・ライフ」を発展させた、3Dアクションガンゲームのオンラインゲーム「カウンターストライク」を元にしたもの。業務用バージョンでは、プレイヤーが特殊部隊とテロリストがそれぞれチームを組んで対戦し合うことになる。ナムコは03年6月以来実験店「レッドゾーン」(当初は蒲田、続いて池袋、松本)でテスト運営した上、今年4月下旬から本格的な運営を開始した。ハードウェアはナムコシステムN2で、17インチ液晶モニター、オリジナルのキーボードとマウスを使用する。10台セット980万円で予約を募り、10月出荷予定。

 2.5月に発足したばかりの「ゲーム・キャラクター・デジタルコンテンツ議員連盟」が6月23日、参議院議員会館でゲーム業界関係者との意見交換会を開催した。情報筋によると、民主党から国会議員18名と業界関係者15名が出席、東南アジアで横行している無断コピー品の問題、日本でのゲーム倫理問題、風営法問題など、活発に意見が交換された。樽床伸二衆議院議員は、新しい産業と新しい政治を目指す両者で新しい関係を作りたい、と述べた。辻本憲三カプコン社長と、浜村弘一エンターブレイン社長はそれぞれ業界側が直面している課題について説明した。樽井良和衆議院議員は、今後頻繁に意見交換をして、日本をエンタテインメント立国として発展させていきたい、と述べた。

 3.長野地検は6月9日、吉田賢吉サミー前社長を所得税法違反で在宅起訴した。起訴状によると、吉田被告はサミーにパチスロ機の部品を納入していたニコー電子(長野県飯田市)の高橋道夫前会長=法人税法違反で6月15日に執行猶予つきの有罪判決=から受け取ったリベートを隠す手口で、01−03年分の所得を実際より約2億4千万円少なく申告し、所得税約9千万円を脱税した。吉田前社長は2月28日にセガサミーホールディングスとサミーの役員を辞任しているが、関東信越国税局が5月26日に長野地検に告発していた。セガサミーホールディングスは東京ジョイポリスでの事故とこの脱税事件を受け、こういうことが起こらないよう6月20日に経営諮問委員会を設置し、社外有識者4名による助言と監視を求めていくとしている。

 4.セガ社「ダービーオーナーズクラブ」(DOC)の海外版は、少なくとも米国ミネソタ州では違法なゲーミング機でないことが、このほど完全に明らかになった。「DOC」海外版は03年同州のゲーム場に導入されたが、それを見た州当局が外見だけで、賭博を禁止している州法に定めるゲーミング機だと判断したため、運営できなくなった。そこで、セガアミューズメントUSA社は州当局の判断を覆すよう、州議会に訴えてきた。その結果、5月23日に州議会は、「DOC」はゲーミング機でないと明文化する項目を含む、オムニバス法案を可決成立した。それによると、このゲーム機は競走馬のレースをシミュレートするだけであり、遊技の結果賞品を提供するものでもないので、ゲーミング機ではないとしている。

 5.コナミの米国ゲーミング子会社、コナミゲーミング社の新社屋が6月9日完成した。コナミゲーミング社は97年にラスベガスで事業を開始、00年1月にネバダ州での製造販売ライセンスを取得し、その後もライセンスエリアを広げており、世界的な製造拠点にするため昨年から新社屋の建設を進めていた。敷地は3万6千uで、工場はこれまでの1.7倍の5千50uある。コナミによると、コナミゲーミング社はシェア10%以上を占めるTVスロットマシンのほか、メカ式スロットマシン、カジノマネジメントシステム(商品名フォーサイス)を生産していく。

 6.ナムコは6月23日、フードテーマパークから一歩踏み出したヒーリングパーク「りらくの森」を7月15日、東京・池袋の「ナンジャタウン」内にオープンすると発表した。「りらくの森」は心身のリフレッシュとリラクセーションを目的に、一流施術師(スーパーセラピスト)の店を集め、ヒーリングセラピーを体験できるようにしたもの。ストレッチセラピー、リンパセラピー、インド式セラピー、台湾式セラピーなど全部で8店設けられる。フードテーマパークを展開してきた「チームナンジャ」がプロデュースしている。これ以外に、7月30日に「宇都宮餃子共和国」、8月2日に「福岡デザートフォレスト」が開設される。

 7.米国ユーウィンク社は今秋、ロサンゼルス西部に、TVゲーム付きのレストラン「メディアビストロ」をオープンすることを5月下旬に明らかにした。同社はアタリ社やピザタイムシアターの創業で知られるノーラン・ブッシュネル氏が00年ごろに設立したもので、インターネットに接続したコンピューター端末を使用してTVゲームをさせる事業を推進しており、端末機はすでに2,500台出荷したとのこと。さらに端末を設置したレストランを計画しており、セガ社のゲームワークスを買い取ろうとして失敗したが、自力でレストランを建設する方向で進めている。完成後の「メディアビストロ」では、客は端末機を使って注文をするので、ウェイトレスは不要になると言っている。



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。