2001年2月1日号

Last updated on January 26, 2001

特報

 12月のJAMMA理事会で矢野理事が本来の事業推進を提言したが、審議されなかった。

 AOUエキスポ01の出展規模は54社と、さらに縮小することになった。

海外

 韓国の総合AM機展で、日米のメーカー製品によく似た韓国製品が多数出品された。

 米国MS社「Xbox」の製造はフレックストロニクスが担当することになった。

国内

 セガ社は東京・台場の「東京ジョイポリス」をリニューアルオープンし、ナムコは「東京皮蚤城」(ピータンジョウ)を新規オープンした。


2001年2月1日号のニュースダイジェスト

ナムコが台場にオープンした「東京皮蚤城」で、上はシューテイングの「霊幻警察」、下はゲーム機設置コーナー。

ベストヒットゲームズ

TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2 バージョン2000」、完成品タイプではセガ社「ダービーオーナーズクラブ2000」。

10年前の主なニュース

 警察庁は90年10月現在の風俗環境白書を発表、遊技機賭博はいぜん問題とした。JAMMAなど5団体は、技術介入性のあるプライズゲームの景品提供について自主規制を作り会員らに配布した。またAOUなど3団体は、警察庁の指導を受けて、問題のある脱衣TV麻雀ゲーム機の設置など自粛することを決めた。(1991年2月1日号)。

20年前の主なニュース

 英国ATE’81は、欧州の業者が日本製TVゲーム機を比較的安く仕入れ、ゲーム料金を上げることができるぐらい業界パワーが強まったことを示したが、一方では国際的なコピー商品の広がりも公然とさせた。警察庁は80年10月現在の調査結果を発表、TVゲーム機は189、205台になったとした。タイトーは日本物産と和解、許諾した。ワイプが倒産した。(1981年2月1日号)。

Copyright © Amusement Press Inc. 2001     ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です(そのため処罰された出版社があります)。


【ニユースダイジェスト】

 1.12月20日のJAMMA理事会で矢野徳蔵理事(ホープ専務)は、AMショーの改革、会費問題、業界の健全発展など本質論を討議して、本来の事業を進めるべきであるとの提案をした。これは新年度事業計画に向けて述べた意見書で、これ以外には本田重正理事(泉陽機工専務)からリデムプションゲームの実現を望むものしか提出されていない。JAMMAでは本来の事業目的に反する事務が相次いでいる中での提案となり、矢野氏の重要な意見も審議されないまま、混迷の度を深めている。

 2.AOUエキスポ2001の出展申し込みは12月15日に締め切られたが、出展社数などはその後も変動し、1月16日の小間決定会で54社が729小間に出展することに決まった。前回と比べ3社、36小間(いずれも5%)減少することになる。うち12月下旬現在出展することになっていた大平技研は出展せず、出展するテクモなど4社は1月上旬現在出展しないことになっていた。主なメーカーで出展しないのは、カプコン、彩京、PCCWジャパンなど、コナミは子会社コナミマーケティングからの出展となる。

 3.韓国アミューズワールドエキスポ00(12月16‐19日、ソウル)に、日米のメーカー製品によく似た韓国製品が多数出品された。「ファンシーリフター」に似た「ハッピージャイロ」以来この傾向は強まり、今回は「パンチマニア北斗の拳」に似た「アクチュアルファイト」、「大漁太鼓三三七拍子」に似た「オラチャチャ337」、「ドリル・オ・マチック」に似た「プッシャプッシャー」などある。しかし無断コピー品だと言いきれるかどうかなど、見ただけでは分からないものが多く、日米のメーカーにとって大きな問題になりつつある。

 4.米国マイクロソフト社は12月25日、家庭用TVゲーム機「Xbox」の製造計画を発表した。それによると、下請けの協力メーカーにレックストロニクス社を指定し、フレックストロニクス社がまず北米と欧州市場向けにメキシコとハンガリーに製造拠点を設け、また日本を含むアジア市場についてアジアに製造拠点を設ける予定としている。北米と日本では今秋に出荷、欧州には来年7月以降に出荷する予定。しかし価格や具体的な発売日などはいぜん未定。

 5.東京・台場の「デックス東京ビーチ」に新設された「アイランドモール」にナムコはAM施設「東京皮蚤城」(ピータンジョウ)を12月2日オープンした。7‐8階の「台場小香港」内に設けられたもので、990uにAMゲーム機、映像シミュレーターなどを配置、それぞれ香港風のネーミングとデザインで統一した。また「デックス東京ビーチ」にあるセガ社ATP「東京ジョイポリス」でも大幅なリニューアルを実施し、独自のアトラクション3種などを導入した。

 6.東京国税局はアルゼに対し12月27日、97年3月期から3年間で約40億円の所得隠しをしたと通知した。追徴税額は約17億円と見られている。調べによると、アルゼは岡田和生社長が個人所有する米国子会社に対しパチスロ機の組み立てを注文、製品を受け取ったとしていたが、実際に輸出入はなかったとのこと。これに対しアルゼは、利益移転したとの一方的内容の通知を受け取ったが、異議申立ての手続きを進めたいと説明している。同社では大きな問題と考えていないとのこと。

 7.テーマパーク「スペースワールド」(北九州市八幡東区)で98年8月、米国S&Sパワー社製遊園施設「スペースショット」(同園ではアトラスタワー)の座席部分が急落、乗客12人が重軽傷を負った事故について、福岡県警は12月7日、関係者5人を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。調べでは設計ミス、安全審査の甘さ、遊園地側の不充分な点検という3社の注意義務違反が重なったとし、メーカーの設計者、日本建築センターの評定員らの責任が重いとしている。

 8.「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー 2バージョン2000」(4回目)、2位はカプコン「燃えろ!ジャスティス学園」。 TVゲーム完成品部門……1位はセガ社の競走馬育成ゲーム「ダービーオーナーズクラブ2000」(20回目)、2位はナムコ「リッジレーサーVアーケードバトル」。TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「フラッシュショット」(10回目)、2位はオムロン「キャンパスショット」。

 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。