2000年10月1日号

Last updated on September 18, 2000

特報

 シグマなどアルゼの3子会社が合併してできるアドアーズの社長に、森茂樹氏が就任することになった。

 映像シミュレーター大手のショースキャン社が連邦破産法手続きを申請した。

海外

 米国インディアナポリス市のゲーム規制条例の撤廃を求めて、AAMAとAMOAが提訴した。

 米国ミッドウェー社の今年6月期決算は、家庭用の低迷で予想外の減収赤字となっ た。

国内

 セガ社はゲーム用景品予約注文を皮切りに、業務用初のイーコマースを開始することになった。

 任天堂は2001年7月、次世代家庭用ゲーム機「ゲームキューブ」を出荷すると発 表した。


2000年10月1日号のニュースダイジェスト

業務用初のイーコマースを発表するセガ社の森啓二常務執行役員(上)と発表会のもよう

ベストヒットゲームズ

TVゲームソフトウェア1位はカプコン「カプコンvsSNK」、完成品タイプではセガ社「ダービーオーナーズクラブ」。

10年前の主なニュース

 AOU健全営業推進委員会はAOUの警察関係公益法人化に伴い、賭博遊技場など違法営業対策よりも、健全営業賞賛に重点を移すことになった。長崎屋グループによる苫小牧「フォンタジードーム」がオープンした。米国アタリゲームズ社はニューヨークのWCI社ビルでDB会合を開き、新作を披露した(1990年10月1日号)。

20年前の主なニュース

 データイーストは業務用で初のシステム基板となるゲームソフト交換「デコカセット方式」を発表した。大手オペレーターのひとつ、潟}ル三商会(神戸、河合久雄社長)が8月29日、和議申請し事実上倒産した。全日本遊園協会(JAA)のAM、オペレーターの2部会は合同役員会で分離独立の方針を決めた(1980年10月1日号)。

Copyright © Amusement Press Inc. 2000     ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です(そのため処罰された出版社があります)。


【ニユースダイジェスト】

 1. シグマ、テクニカルマネージメント、環デザインのアルゼ3子会社は10月1日付で合併、新会社アドアーズとなるが、その役員が決まった。代表取締役は伊藤靖宏シグマ専務が就任するが、肩書きはない。代表権のない社長兼最高執行役員には森茂樹テクニカルマネージメント社長が就任する。真鍋勝紀シグマ社長と星久環デザイン社長は取締役にとどまる。森氏は95年SNK入社、99年営業本部長、2000年6月からテクニカルマネージメント社長。41歳。

 2. 映像シミュレーター大手の米国ショースキャン社が8月16日、連邦破産法第11章の手続きを申請した。84年設立で、映像シミュレーターとライドフィルムを世界中に供給しているが、99年3月期では4.2百万ドルの赤字を出し(今年3月期決算は不明)、経営が苦しくなっていた。同社では最大の債権者であるスイスの金融機関の同意を取り付けており、営業を継続しながら、経営の立て直しを図っていきたいと説明している。

 3. 米国インディアナ州インディアナポリス市が暴力やセックス場面を含むTVゲームを少年に触れさせてはならないとする条例を決めたのに対し、全米業者団体のAAMAとAMOAは8月21日、合衆国憲法修正第1条違反を理由に、同条例の撤廃を求めて連邦地裁に提訴した。同条例は9月1日施行の予定だったが、インディアナポリス市は連邦地裁で聴聞会が開かれる9月15日まで施行を延期することを決めた。

 4. 米国ミッドウェーゲームズ社は8月24日、6月までの第4・四半期決算と年度決算を発表。家庭用市場が「PS2」発売前で大きく低迷し、第4・四半期は56%減収で大幅赤字となった。これは年度決算にも大きく影響し、5%減収の赤字となった。年度決算で業務用売上高は22%減の14.17百万ドル、家庭用は5%増の229.69百万ドルとなっており、家庭用の比重が高くなっている。このため業務用では今年前半、大幅なリストラを実施した。

 5. セガ社は8月8日、業務用AM業界初の電子商取引(イーコマース)を開始すると発表した。11月上旬にゲーム機用景品の予約販売を開始し、2001年初めにも業務用ゲーム機のネット販売に拡大したいとしている。これは取引き業者があらかじめ登録したID番号とパスワードを使って、「セガAMコム」www.sega-am.com にアクセスし、商品の情報を得ながら発注するというもの。これまでの流通システムとの関連や、コストダウンに伴う値引きなどについての説明はない。

 6. 任天堂は8月24日、128ビット次世代家庭用TVゲーム機「ゲームキューブ」(価格未定)を2001年7月に出荷する、また32ビットハンドヘルドゲーム機「ゲームボーイアドバンス」(9,800円)を3月21日に出荷する(米欧では7月予定)、と発表した。うち「ゲームキューブ」はコードネーム「ドルフィン」として開発中であることが昨年5月に明らかにされていた。任天堂によるとこれは、クリエイターにフレンドリーなマシンとのこと。

 7. JAMMA/JAPEAのAMショーの出展社のうち日本企業アメリカンスピーディー社は、身代わりで出展を申し込んでいたことが分かった。本当の出展社はイスラエルのハイムザケン社の日本支社で外国企業。今年のAMショーの規定では、外国企業は一切出展できないことになっており、早くもショー当事者による規定違反が今年も始まった。アメリカンスピーディー社による申し込みは真実でないので、取り消すのが常識だが、社会の常識はAMショーには通じない。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はカプコンの対戦格闘ゲーム「カプコンvsSNK」(初登場)、2位はサミー「ギルティア X」。TVゲーム完成品部門……1位はセガ社の競走馬育成ゲーム「ダービーオーナーズクラブ」(12回目)、2位はタイトー「バトルギア 2」。TVゲーム以外のアーケードゲームは部門……1位はオムロンの写真シール機「ピュアショット」(4回目)、2位はオムロン「フラッシュショット」。

 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。