2000年9月1日号

Last updated on August 21, 2000

特報

 ナムコは、液晶レンチキュラ方式の立体映像を開発したと発表した。
 SNKは8月中にも、本社を大阪から東京・有明に移転することになった。

海外

 中国では娯楽場所管理条例が守られていないことから、9月までゲーム機の輸入を禁止した。
 米国アナハイムのディズニーランドリゾートに第3のテーマパークが建設されることに なった。

国内

 自販機フェアは今年11月のショーから「ベンデックス」に改称することになった。
 ラウンドワンは、繁華街では初の複合店「梅田店」をオープンした。


2000年9月1日号のニュースダイジェスト

繁華街進出では初の「ラウンドワン梅田店」の外観(下)と大型TVゲーム機設置のようす

ベストヒットゲームズ

TVゲームソフトウェア1位はサミー「ギルティギア X」、完成品タイプではセガ社「ダービーオーナーズクラブ」。

10年前の主なニュース

 警察庁・保安課は珍しく、8月末公布で10月施行の新風営法施行規則の一部変更を、8月初めに文書でAOUなどに通知した。10月開催のAMショーの小間配置が8月8日に決まったが、TRC以外の会場への移転が議論されている。米国AAMAはメキシコで初のラテンアメリカ展を開催した(1990年9月1日号)。

20年前の主なニュース

 AMショーでメダルゲーム機は毎年区分展示されているが、区分展示すべきメダルゲーム機についての定義も決められた。米国・国際貿易委員会(ITC)は、ナムコの許諾を得て「ギャラクシアン」を製造しているミッドウェー社からの申請を受けて、米国に不正輸入した疑いのある19社(うち日系7社)を調査することになった(1980年9月1日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. 中国では99年7月「娯楽場所管理条例」を施行したが、現実に守られていないことから7−9月の3ヶ月間、売春・賭博・薬物取り締まりを強化するともに、対象となる営業所を総点検することになった。これに伴いTVゲーム機などは9月まで輸入禁止となった。中国のゲーム場ではゲーミング機(日本で言うメダルゲーム機を含む)の設置営業は禁止されているが、賭博はなくならなかったため、改めて規制を強化することになったもの。

 2. 米国カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドリゾートに、3番目ののテーマパークが建設される予定になった。55年以来のディズニーランドに、2番目のテーマパーク「カリフォルニアアドベンチャー」が2001年2月加わるが、さらに3番目のテーマパークが建設されることになったもの。名称は未定だが、「リトルマーメイド」のキャラクターが住む水の中の生活をテーマにするもので、2003年に一部開業し、2010年に全部完成する予定。

 3. ナムコは透過型カラー液晶画面とレンチキュラ平板マイクロレンズを組み合わせた立体視ディスプレイを開発した、と発表した。ナムコでは数年前から基礎研究を続け、99年8月からシステム開発を始めた。すでに4インチ液晶パネルで実現しており、さらに15インチ以上の大型化をめざしている。めがね不要のレンチキュラ方式など立体TVの研究は盛んで、95年には三洋電機が立体テレビを発売、これと同じ方式でタイトーがディスプレイを展示会で紹介したことがある。

 4. SNKは8月18日の臨時株主総会で本社移転を決め、8月中にもアルゼ、シグマ、セタなどが入っている東京の有明フロンティアビルに移転することになった。移転によりアルゼグループとしての業務効率を高めるのが目的とされる。SNKは78年7月の設立以来ずっと本社を大阪においてきただけに、経営上の大きな変化になるが、業務用TVゲーム開発部門などはこれまでどおり大阪府吹田市にとどまるもようだ。

 5. 日本自販機工業会は65年以来1−2年ごとに開催してきた「自販機ショー」(68年から「自販機フェア」)を今年から「ベンデックス」に名称変更した。今年は11月14−17日、東京ビッグサイトで開催する。67年春の第5回自販機ショーまではAM機器展が日本になく、そのためAM機も同ショーに展示されていた。AMショーは67年秋のコインマシンショーが初めてであるが、この時なぜか「第6回」という回数がつけられ、これが現在まで引き継がれている。

 6. ボウリング場とゲーム場の複合施設を展開しているラウンドワンは8月1日、大阪に大型の「ラウンドワン梅田店」をオープンした。3階建ての「ドゥ・パップ阪急」の2−3階を使用するもので、2階がゲーム場、3階がボウリング場。ゲーム場は1,600uに「ダービーオーナーズクラブ」2セットを含む250台を設置しており、メダルゲームコーナーもあり、風俗営業8号に当たる。同社は今後京都・河原町、神戸・三宮など繁華街での出店を続ける。

 7. アトラスは7月26日、角川書店と資本提携したと発表した。第三者割当増資により、角川書店が15億円あまりを出資し、アトラスの株式の10%を取得、第2位株主になる。一方、潟Iカセイ(東京都台東区浅草橋、岡田政夫社長)は7月26日、東京地裁に民事再生手続き開始を申請した。負債約37億円。83年設立のOA機器販売会社だが、97年9月期にプリント機器で伸ばした。名刺プリント機「ななクラブ」、「ななクラブEX・千社札バージョン」はアトラスから発売された。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はサミーの対戦格闘ゲーム「ギルティギア X」(初登場)、2位はSNK「ザ・キング・オブ・ファイターズ2000」。TVゲーム完成品部門……1位はセガ社の競走馬育成ゲーム「ダービーオーナーズクラブ」(10回目)、2位はタイトー「バトルギア2」。TVゲーム以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「フラッシュショット」(2回目)、2位はメイクソフトウェア「フォト&シール・キララ」。

 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。