2000年2月15日号

Last updated on February 2, 2000

特報

 ユーエス産業のエビ取りクレーンゲーム機「サブマリンキャッチャー」が2月にも本格出荷されることになった。
 SNKは第三者割当増資でアルゼの50.9%子会社になることになった。

海外

 遊園地関係の国際的な協会、IAAPAは今年をメリーゴーランドの年として米欧でキャンペーンを開始した。
 2001年の米国業務用機器展は3月にまとまる可能性が出てきた。

国内

 今年のAOUエキスポは出展規模縮小に伴い、展示会場も従来の3分の2に縮小されることになった。

 東京ゲームショウ春は出展規模縮小にもかかわらず、従来どおりの予定。


2000年2月15日号のニュースダイジェスト

ユーエス産業「サブマリンキャッチャー」で伊勢エビを捕まえるようす(ユウビスのゲーム場「遊楽園」で)

ベストヒットゲームズ

TVゲームソフトウェア1位はセガ社「パワースマッシュ」、完成品タイプではセガ社「サンバDEアミーゴ」。

10年前の主なニュース

 エス・エヌ・ケイ(SNK)はゲームソフト交換方式「ネオジオ」システムを展開すると発表した。AOUエキスポは初めて幕張メッセに会場を移し、41社が出展することになった。米国連邦最高裁は申請を却下し、並行輸入基板をめぐるレッドバロン訴訟が終了した(1990年2月15日号)。

20年前の主なニュース

 コピーゲームの横行に伴い、テーブル型TVゲーム機の無断改造が広がっているため、JAAは無断改造について注意を呼びかけることにした。反対に改造ゲームメーカーは、「全日本ゲームマシン協会」を発足させ交渉窓口を一本化した(1980年2月1−15日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. ユーエス産業(本社大阪、森莞爾社長)は生きた伊勢エビを掴み取るクレーンゲーム機「サブマリンキャッチャー」をレンタル設置してきたが、2月から新製品として本格出荷することになった。水槽の水温調節でペイアウト率を調節するなど、ユニークなゲーム機で、景品になる伊勢エビは食材、景品価格も自主規制の800円以下をクリアしている。すでにTBS系のテレビ番組で紹介されたことから、レストランなどからの引き合いも多い。同社は76年創業のオペレーター会社だが、ゲーム機販売業者としても知られる。

 2. SNK(本社大阪府吹田市、高堂良彦社長)は第三者割当で五百万株を発行、アルゼが50億円でそれを引き受けることにより、2月9日付けでアルゼはSNKの株式を50.9%所有する親会社になる、とアルゼは1月18日に発表した。SNKがアルゼに出資依頼した理由は不明だが、アルゼが58.1%所有するセタに続いて子会社になる。アルゼはこれに伴い、業務用、家庭用、オペレーションなどAM事業と、7号遊技機事業について広範囲にSNKと協力関係を築くとしている。

 3. AOUエキスポ(2月25−26日、幕張メッセ)は出展規模の縮小に伴い、従来の3ホールから2ホールへと規模を縮小することになった。展示小間位置を決めた1月13日に明らかとなったが、AOUは展示会場縮小について何も説明していない。同エキスポが幕張メッセで開かれることになった90年は1ホール使用だったが、91−93年は2ホール、94−99年は3ホールと拡大してきた。家庭用ソフトの東京ゲームショウ春は10.4%減の60社、15.2%減の1241小間と出展規模を縮小するが、例年どおり8ホールを使用する。

 4. AOU近畿地区協の新年会が1月6日、東洋ホテルで開かれ、前年比11.6%減の175人が参加した。川楠俊太郎会長が挨拶、「さらに厳しい年になるが、この苦境は自分に与えられた試練と思い、乗り切りたい」と語った。11日には赤坂プリンスホテルで、JAMMA、AOU、JAPEAの合同新年会が開かれ、1.4%増の222人が参加した。JAMMAの柿原彬人会長は「政府の景気浮揚策により、今年夏ごろから景気は回復する」との楽観的な見通しを語った。

 5. セガ社の子会社で、パチンコ機器の販売会社であるエスジーエス(本社東京、小形武徳社長)はパチンコ業界向けのネットサービス「R7」を開始した。これはセガ社家庭用「DC」をもとにした端末機「ドリームキャストR7」(49,800円)を使って電話回線と接続し登録すれば、行政、団体、マーケット、機械、人材など業界で必要なあらゆる情報が手に入るというもの。セガ社の入交社長は、「DCのビジネス用途として、10以上のプロジェクトを進行中だが、R7はとりわけ充実している」と語っている。

 6. 米国業務用機器展は今年も春のASI、秋のAMOA、ファンエキスポが予定されているが、来年はファンエキスポが春に繰り上げることから、3つとも3月にまとめて開催されるという可能性が出てきた。米国業務用は市場が後退しており、秋のIAAPAは格別として、3つの展示会を春にまとめることを望む声は多い。AMOAのフランク・セニスキー会長は、「この問題についてはすでに2年間も話し合いを続けているが、それぞれの立場もあり解決しなければならないことも多い」と説明しており、まだ見通しは立っていない。

 7. 遊園地関係の世界的な業者協会、IAAPAは2000年を「カルーセル(メリーゴーランド)国際年」とし米欧を中心に国際的なキャンペーンを開始した。96年の「ローラーコースター国際年」に続くもので、このキャンペーンを通じて福祉団体「メイク・ア・ウィッシュ財団」を支援することも決めている。古典的ながら新鮮な感動を親子に与えるメリーゴーランドは、遊園地にはなくてはならぬものとして、その価値を見直すよう求めていくもようだ。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社のCGテニスゲーム「パワースマッシュ」(1回目)、2位はSNK「餓狼−マーク・オブ・ザ・ウルブズ」。 TVゲーム完成品部門……1位はセガ社の音楽ゲーム機「サンバDEアミーゴ」(2回目)、2位はセガ社「ブレイブファイアーファイターズ」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「ピュアショット」(初登場)、2位はトーワジャパン「ストリートスナップ」。

 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。